ドバイであの人と会えた!

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2016年5月12日(木曜日)
【アラブ首長国連邦】 ドバイ







彼女と空港泊って変な感じ。








カッピーとユージン君と3人でアメリカを横断してる時も毎日のように空港泊だったけど、やっぱり女の子とだと感じが違う。


あんまり見ないでねーって思う。


でもカンちゃんが空港泊でも口を半開きにしてスピースピー寝てくれる女の子でよかった。










ドバイ空港ターミナル3の地上階。その西の端のベンチの横で目を覚まし、荷物をまとめたら2階のフードコートで朝ごはん。



ちなみにバーガーキングの1番安いセットが17UAEディルハム。1ディルハムが約30円なので、500円だ。


インドに比べたらそりゃウルトラ高く感じるけど、まぁ日本と同じくらいの物価なのかな。


オーストラリアみたいに目ん玉飛び出るほどではない。































空港に連絡しているメトロに乗り込んで町へ向かった。

値段は区間によるけど、有名なバージカリーファーまでで8ディルハム、240円。



こっちに来て知ったけどブルジュハイファのことを本当はバージカリーファーって言うみたい。
なんで日本ってブルジュハイファって言うんだろ。読み方まったく違う。








それにしてもいちいち驚かされる。あらゆるものの清潔さと人々のマナー。

インドからの変化がマジででかすぎる。








★チケット


ドバイ………
チケットの自動券売機でスムーズに購入。



インド………
割り込み地獄でオッさんたちと肌を密着させながら窓口に叫び散らかして購入。






★プラットホーム


ドバイ………
分かりやすい行き先表示で迷うことなくプラットホームに到着。時間通りにやってくる電車。



インド………
プラットホームに牛がいる。犬も。その横で人が床で寝転がりすぎですごく歩きにくい。電車がどこにやってくるかは謎。そして時間通りに来ることはまずない。







★電車への乗り込み


ドバイ………
入り口にドアの両側で待ちましょうという表示がしてある。非常にスムーズ。ドアが二重で設置。




インド………
走ってる電車から飛び降りて、飛び乗る人々。降りる人が先でそれから乗り込む、とかいうモラルはないので常に入り口は我先にと突っ込む人たちでなぎ倒し合いが発生する。そもそも電車のドアが開きっぱなし。






★電車の中


ドバイ………
エアコン付きで頰ずりしたくなるほどピカピカ。1人1人のシートスペースが広い。




インド………
ズタボロの木造の椅子は数十年前から何も変わってなさそう。天井にはものすごい数の扇風機が黒ずんで埃まみれで設置されてるけどほとんど動いてない。だいたい3人がけの椅子に6人くらい座るのでビビるくらい常にオッさんと密着するパーソナルスペースゼロ状態。










とまぁ、こんな感じ。

ただ、インドのあの熱風がまきおこる電車内から見た伸びやかな原野や壮大な夕日はここにはない。

インドのあの電車にはインドでしか味わえない胸をしめつける美しさがある。


人々の押し合いへしあいはマジで勘弁だけど!!!





















頰ずりできるほどピカピカの電車の窓から見えるのは、とても不思議な光景だった。





これまでヨルダンやパレスチナで見てきたような中東のクリーム色の住宅が乾いた地面と溶け込むように広がっており、その中にモスクのミナレットがにょきにょきと頭をのぞかせている。


どの住宅も同じ高さで、2階建てくらいの建物が平面に広がっている。




しかしその中に、あまりにも異様なまでに巨大でモダンなビルディングが立ち並んでいた。

ガラス張りのピカピカに輝くビルディング。

どのビルもデザインが凝りに凝っており、曲線と直線が複雑に混ざり合ったものばかり。




そんな変なビルディングが道路沿いだけにポツポツと並んでいる。












その後ろにはさっきまでの2階建ての平面が広がっているだけ。


スカスカだ。


ビルディングが乱立する都会は世界中にたくさんあるけど、だいたいどこもビルが密集しているもんだ。

ここはハリボテみたいに道路沿いに1枚の壁みたいに並んでおり、その急造の外観に驚いた。


まるでオモチャで出来ているみたいに現実味がなく、遊び心というか不思議な派手さが際立っている。



空はどこまでも青い。

ここは中東なんだよな。


















メトロはバージカリーファーの駅に着いた。


さーて、ドバイのど真ん中の実力を見せてもらおうかなーとワクワクしながら改札に向かっていくと、人ごみの中にアジア人の姿が見えた。




インディアって書かれた帽子をかぶっている。

そんなにインドが好きで仕方ないの?って思いながら歩いていくと、その女の子がこっちを見て手を振ってきた。



ちょ、いくら3ヶ月インドに滞在していたからってそんなに俺がインド人に見えるっていうんですか?


もうしばらくカレーは食べるつもりないですからね。サモサも。ビリヤニも。



あ、あなた誰ですか?





















ゴンザレスさん登場。




「うわー!ブログで見てた金丸さんだー!」



「うわー!ブログのゴンザレスさんだー!!」




お互いブログで見ていたので、なんだか不思議な感じ。
他人じゃないような気はするんだけど、もちろん初対面なので3人でぎこちなく挨拶した。




うわー、ランキングにいる旅人さんとお会いするのって久しぶりだな。




ていうかゴンザレスさんって意外にイケイケ!!


もっとこう、少女漫画のこのシチュエーション萌える!!エヘヘへ!!とか言ってそうなムッツリ系女子かと思ってたんだけど、本当はなんかこうイケイケ!!








「ゴンザレスさんはドバイはもう3日目なんですよね?どんなことしてたんですか?」



「着いた初日から嘔吐下痢で死んでました!1人で!2日目はバージカリーファーの噴水を見に行きました。すっごく綺麗で、もうインド後ってのもあったから見ながら泣きましたもん。1人で。」






噴水ショーを女子1人て………

ただのツワモノじゃねぇか…………







あんまり女の子の1人旅の人って見ないから、なんだかすごく旅慣れしてそうだけど、実はまだ日本を出発してから3ヶ国目なんだそう。

これから中央アジアに入ってガンガン進んでいくとのこと。

ブログで旅を追うのが楽しみだなー。
















さて、そんなゴンザレスさんと3人でドバイ最大のショッピングプレイス、ドバイモールへ向かう。

すごいことに駅からかなりの距離の連絡通路が上空を伸びており、一切外に出ることなくエアコンの中を歩いてモールへと向かうことができる。


通路には歩く歩道がどこまでも続いている。




ドバイの町はショッピングモールだらけで車社会。しかも連絡通路があらゆるところを連結している。

ドバイは人が外を出歩かない、って周りから聞いていた言葉の意味をようやく実感できた。














やがて連絡通路はドバイモールに突入。


そこはもう目がくらむほどのラグジュアリーさだった。










ありとあらゆる世界中の有名ブランドがきらびやかに並び、光を乱反射し、迷路のように入り組んでいる。



唖然としながら歩いているとモールの真ん中に水族館の巨大水槽が現れ、買い物客たちの横をサメやらエイやらが悠々と泳いでいる。

その先には今度はアイススケートのリンクまである。












なんじゃこりゃ。すげすぎる……………






モールの中を歩いてる人たちは世界中から集まってきている金持ちたちだ。それも生半可な金持ちではない。

誰もが一流の服を着て人生を謳歌しているように見える。





そんな人々の中でもとりわけて目立つのが、やはりムスリムの人たち。



白いストンとした服を着て、頭に布をかけ、黒い輪っかでそれを抑えた男性。

真っ黒な服で肌が出ないように目だけを開けたバリバリのムスリム女性。


お金持ちオーラがほとばしり出ている。


おそらく国家から守られているレベルの選ばれしムスリムの精鋭たち。


彼らの優雅な歩き方や立ち居振る舞いには、もはや支配者の風格すら感じられる。



しかもみんなハンサムで美人さんばかりだ。

生まれながらにして勝者が確約された人生ってやつだ。


マジでこんなところにいると自分たちの存在のひ弱さにそこそこ凹んでくるわ。











「ゴンザレスさん、ドバイではどんなもの食べてます?だいたい1食1000円しないくらいですよね。」



「そうなんですけど、私はスーパーに行ってお惣菜を食べてます。美味しいし、安く済みますよ。」





お、そいつは俺がヨーロッパを旅していた時のスタイルだ。


ゴンザレスさんに着いてモールの中にあるスーパーマーケットに行ってみると、確かにめちゃくちゃ美味しそうなお惣菜が清潔この上ないショーケースの中に並んでいた。



うおおおお、こりゃテンション上がるわ!!






3人で話し合いながらオカズをグラム買いする。


プラスチックフォークはありますか?と聞いたら、フォーク、ナイフ、スプーンとナプキンが小包装されたセットをもらえた。無料で!!

ぐおおおお!!!信じられない!!


しかも2秒でヘシ折れそうなやつではなく、インドだったらレストランで出てきそうなクオリティの高いもの。

高級すぎる……………




そこにさらにヨーロッパ風の大きなパンをゲットしたらそれをフードコートに持っていってテーブルに座って食べた。







もう………………




本当美味しい……………




どれも全部美味しい。

オカズを食べながらパンをむしって食べると、あの頃のヨーロッパの路上の風景がブワッと浮かんだ。



路上しながらスーパーでたどたどしくお惣菜を買って野宿場所に持っていってその日のあがりを数えながら食べたご飯。


北欧のあの寒い夜に、ふかふかしたパンが泣けるほど美味しかった。



ここはまだ中東。
でももうすぐであの場所に戻れるんだな。

それをカンちゃんと一緒に食べられるのが嬉しくてたまらないよ。

2人だからオカズの品数も増やせるしね!



























大満足のご飯を食べたら、次にちょっと用事を済ませることにした。


インドで買ってきたブロックプリントの布製品を日本に送らないといけない。


早く送ってネット販売をしたいし、何より持ち運ぶのは重すぎる。



インドから郵送しようと思ったら、なにやら白い布で品物を巻いたり、巻いたかと思ったら郵便局で全部梱包を外されたりとウルトラ面倒くさそうなので、わざわざこのドバイまで持ってきた。


ドバイは郵送がかなりやりやすいんだそうだ。



というわけで1番最寄の郵便局を目指して歩いた。

ちょっと遠くて40分ほど歩かないといけなく、付き合ってくれたゴンザレスさんには申し訳ないことをしてしまった。































駅周辺から離れると一気に寂しげな雰囲気になり、高い建物は一切なくなる。


道路もそんなに綺麗ではないし、工事現場が多く、まだまだドバイはこれから整備が整っていくんだろうな。

建設中の高層ビルもそこかしこにある。












ドバイがこんな世界を代表するラグジュアリーな観光地に変貌したのはいつころなんだろう。

今でこそ誰もが憧れるお金持ちアトラクションで溢れる国だけど、元はただの乾いた不毛の中東だ。


まだまだ建物が建設中でハリボテのような国だけど、きっと10年後にはさらに度肝を抜くような近未来的な国になってるんだろうな。












そしてそれらの急成長を支えているのは、国外からやってきている出稼ぎ労働者たちだ。

工事現場で働いているのは肌の黒い見慣れた顔の人々。インド人だ。



インド人、パキスタン人、フィリピン人なんかの労働者がこの国の底辺を支えている。


このスーパーラグジュアリーな国で、彼らの給料は3万円程度だというから驚く。


最低賃金なんて概念、この国にはまったく存在していなさそうだ。



目のくらむきらびやかさの裏には信じられないほどの格差が横たわっている。

彼ら労働者が作り上げるこの世界のリッチカントリーで、いつか彼らが報われる時はあるのかな。

それとも使い捨ての労働力でさようならなのか。











やっとたどり着いた郵便局のサービスはとてもしっかりしたものだった。





親切なおじさんが箱詰めから梱包までバッチリやってくれ、値段はコミコミで3㎏で125ディルハム、3400円。
日本まで2週間の日数とのこと。


なんの不満もなし。


このスタッフのおじさんもまた、インド系の人だった。


おじさん、素敵な笑顔をありがとうございます!!




























カフェでマキアートを飲んで一息ついたらドバイモールに戻ることに。

南インドほど暑くはないんだけどさすがにちょっと疲れたので帰りはタクシーに乗った。


ドバイのタクシーは意外にもかなり安くて、初乗り5ディルハム。

150円スタートで12ディルハムでドバイモールまで戻ってこられた。360円。




しかもインドみたいに嘘のボッタクリをかましてこない。

メーターがきちんとついていて、面倒くさいあの値引き交渉もしないでいいので全くストレスなくタクシーを利用できるのが嬉しすぎる。


ああ、あの騙そうとしてくるのがなければどんなにインドも旅行者が楽しめることか。























夜のモールは昼間よりもさらにたくさんの人で溢れかえっていた。

ドバイはショッピングの国とみんなが言っていたけど、まさに誰もがショップ袋を手に抱えて購買欲を発散しまくっている。




黒い服で全身を隠した敬虔なイスラムの女性たちも、もちろんショッピング三昧だ。

黒い服からのぞく手首にはゴツい腕時計がはめられているし、持っているバッグはシャネルとかヴィトンだ。

唯一見えているのは目だけなんだけど、ここぞとばかりにアイメイクがバッチリきまっている。



きっと彼女たちにとっては、あの黒い服という括りの中でのオシャレがいく通りも存在するんだろうな。

その袖のところの刺繍がイカす!!とかそんな感じで。



















そんな人々がぞろぞろとひとつの出口に向かって出て行く。


俺たちもその人波に乗って外に出ると、そこは中庭のような場所になっており、綺麗な池が広がっていた。













夜の闇に浮かび上がっている美しいビルディングはすべてがライトアップされてきらめき、シンガポールのマリーナベイサンズを思い出した。


そしてその池の向かいにそそり立つ巨大な塔こそがあの有名なバージカリーファーだった。

あまりの高さに写真に収まらない。


天を衝くようなそそり立つ細いシルエットをバカみたいに見上げていると、いきなりそのバージカリーファー自体が姿を変え始めた。











ここまで超巨大なプロジェクションマッピングなんて、もうビビることしかできない!!



世界中で人類の英知を結集した建造物をたくさん見てきたけど、このバージカリーファーもまた人間の想像力を超える圧倒的な迫力を放っていた。











ゴンザレスさんとインドのことやこれからの旅のルートのことをお喋りしながらなまぬるい夜風に吹かれていると、しばらくして暗かった池の水面がピカピカと光を放ち始めた。



そして次の瞬間、アラビクの音楽が鳴り響き、池から噴水が吹き上がった。












様々な形に姿を変化させながら踊る水しぶき。

ライトアップと音楽が噴水を盛り上げ、観客から歓声が上がる。



きらめく水の芸術の背景には、バージカリーファーの壮大な姿。

自分がどこにいるのかわからなくなるくらいに、ドバイのスケールは現実離れしていた。


こりゃゴンザレスさんが泣くのもわかるわ。






















感動の噴水ショーは30分おきに行われており、あまりの綺麗さについ2回見て、それから駅に戻った。


ゴンザレスさんとはここでお別れ。

短い間だったけどとても楽しかった。可愛かったなぁ。


もっと時間があれば、噴水で感動した流れから巧みに性癖まで聞き出せていたんだろうけど今回はそこまでは至らず。


カンちゃんと仲良くなってくれてありがとうございます。

日本で会ったら鶴橋で焼肉行きましょうね。




とにかく道中ご無事で!!

これからもお互い素敵な旅をしましょう!









「さて、カンちゃん宿に帰ろうか。」



「うん!なによりトイレが綺麗なのが嬉しすぎる!!」




さて、観光ばっかりしてる場合じゃないぞ。



明日はこのドバイで路上にチャレンジしてやるぞ。





1発ジェイルにならなきゃいいけど…………









~~~~~~~~~~~~~~~~





ルクセンブルクのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!

あの金持ち国でのご旅行が素敵なものになることを祈っております!!







東京の蒲田のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


蒲田とか何があるんだろ!全然わからんないけど、とりあえず三軒茶屋の佐とうの家系食べたくて死にそうです(´Д` )


どうもありがとうございます!!







旅の動画、6000円の世界一周日記、コンタクトはこちら。

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久しぶりの中東

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2016年5月11日(水曜日)
【アラブ首長国連邦】 ドバイ






雲の向こうから太陽が昇って、朝日が雲海を照らし出しました。


周りには何もなく、眼下の白い雲海と空の青と、その隙間の太陽だけ。



白い雲海の上を飛ぶ飛行機の中で、1日の始まりを迎えた。







3ヶ月過ごしたインド。

当初、僕はストリートチルドレンに音楽を教えて彼らの稼ぎを上げてやろう、そう思って日本でリコーダーをかき集めました。


僕や仲間の呼びかけにたくさんのかたが賛同してくださり、102本のリコーダー、4つの鍵盤ハーモニカ、2つのタンバリンが集まりました。


これを持ってインドに渡り、ストリートチルドレンたちに配って一緒に演奏をし、それで何かの対価に金を稼ぐということを教える。


102本あれば、きっと何人かは上手い奴も出てくるだろう。

10人~15人でチームを作って合奏すればきっとかなり稼げるはず。


そう思ってインドに渡りました。







結果、ストリートチルドレンたちにリコーダーを渡すことは出来ました。

そしてとても喜んでくれました。


しかし一緒に演奏することはできませんでした。

リコーダーを欲しがることは欲しがる。でも演奏したいというところまでは興味を持ってくれない。


渡した子に、明日リコーダー持ってきなよ、と言っても持ってきてくれず、彼らの親がリコーダーを持って歩いている姿も見てしまった。



親が売っぱらってしまったのか…………と思うと、興味を持たない子供たちにどうやって教えればいいのかわからなくなっていきました。



彼らは自分たちでかなりの金額を稼いでいる。

そんなたくましいストリートチルドレンたちにリコーダーを配るよりも、もっと学校や施設の中で管理してもらって継続的に使ってもらったほうが有意義なんじゃないのかと思うようになりました。




JICAの隊員さんが派遣されている寒村のフリースクール、孤児や貧しい子供たちが暮らしている施設を訪れ、楽器を寄付させていただきました。

これらのふたつの学校は定期的に日本人のボランティアの方が訪れる場所なのでリコーダーを教えていくことは可能だと思います、と派遣員のかたにも言っていただけました。


情操教育がほとんど行われていないインドで楽器の寄付はとてもありがたいものですと言ってもらえたのは、とても嬉しいことでした。



もうひとつ、僕の友人であるカデルの学校にも寄付したのですが、カデルの学校もまた音楽の授業が充実していないこと、2ヶ月近い期間を一緒に過ごした生徒たちへの僕からの気持ちとして判断し寄付させてもらいました。






当初の目的とだいぶ変わった楽器の使い道をしてしまったこと、たくさんのリコーダーたちを寄付してくださった日本のみなさんに心から謝罪いたします。

本当に申し訳ありませんでした。



まだバッグの中に15本のリコーダーが入っています。

これらは僕がこの子供に、と思ったここぞの時に使わせていただきます。



途上国に何かを寄付するということ、その国で活動するということ、それに伴う各人の目的や大義というものの存在価値。


いろんなことを考えさせられました。

今後これらのことを活かし、僕なりに出来ることを探していきたいと思います。




本当に本当に、応援してくださりありがとうございます。

そして申し訳ありませんでした。

























飛行機はドバイ空港に到着した。







久しぶりの中東。

なによりも最初に目に入ったのは、人々の服装だ。



男性はすとーんとした足首まである白く長い服を着て、頭に白いカバーをつけている。

全身真っ白。


そして女性は逆に全身くまなく真っ黒で、目の部分しか肌を出していない忍者みたいな格好だ。


人々が綺麗に白黒で統一されている。


彼らはもちろんムスリム。
久しぶりの本気のイスラム圏。



どんな日々が待っているんだろうとワクワクしてくる。



イミグレーションでなんの質問もないまま2秒でスタンプをゲットするとこれで65ヶ国目だ。

新しい国。気持ち切り替えていくぞ。




















が、インドは最後までインド。


やってくれた…………………ロストバゲッジ……………


カンちゃんの預け荷物が出てこない。


俺のギターとバッグは出てきたんだけど、カンちゃんのキャリーバッグが一向に姿を現さない。


俺のこんなギターは無事なんともなく運ばれているのに。







ギターケースそろそろ買おう。













結局最後まで出てこず、スタッフに言って探してもらうがやっぱりどこにもない。


インド…………

おとといはiPhoneスられるし、マジで最後に呪いかけられてるみたいだ…………





こうなってしまってはもうどうしようもない。

どこにあるかもわからないので、とりあえずバゲッジオフィスで紛失の書類を作り、彼らからの連絡待ちということになる。



2日の間にiPhone6、そして生活必需品が丸ごと入ったバッグを立て続けに失って呆然としてるカンちゃん。


俺だったらマジでしばらく立ち直れないよ…………

本当勘弁してくれよ……………












キャリーバッグの中には洋服が入っている。

ということは戻ってくるまでカンちゃんは今の服を着たまんま。


化粧落とし、化粧品の替え、ネイル、パックなんかの美容品が入ってる。

お化粧をしても落とすことができない。



カメラの充電器が入っている。

今の電池が切れたらカメラ死亡。







ロストバゲッジってのは、紛失といっても飛行機に載せられてなかったというシチュエーションが多いので、だいたい次の便で送られてくる。

稀なパターンで、別の行き先の飛行機に載せられて違う国に行ってしまったってのもあるけど、これもまぁ後から送られてくるので、だいたい1日か2日で荷物は手元に戻ってくるもんだ。



しかしその1日~2日の間にどうしても必要で買い足さないといけないものだってある。


ロストバゲッジは完全に航空会社のミスなのに、その買い足しの補償はされないというからおかしなもんだ。



バッグ自体がなくなったとしても、同じく補償はなし。



これは航空会社によって対応は違うんだろうけど、今回のフライドバイはまるで自分たちとは関係のない自然災害くらいの対応だ。


書類に書かれてるお愛想のアイムソーソーリーの文字が白々しい。















ひとまずカメラやパソコン、iPhoneなんかの高級なものが入ってなかったのは救いだった。

1番高価なのはバッグ本体の3万円。

なくなったらかなりのダメージであることには変わりない。



はぁ、インドの呪縛はいつになったら終わるのか………………






















ほぼ徹夜で疲れ切った体でボケっと考える。


このドバイってどんな国なんだろ。



石油の産出国で、国民全員がウルトラ金持ちというイメージ以外はかなりミステリアスな感じだ。

シンガポールみたいな超ラグジュアリーでデザインの凝った奇抜なビルディングがそそり立つ金の唸る国。



ここに来た理由はただひとつ。

路上で稼ぐこと。






しかし問題なのは、ドバイでの路上パフォーマンスの話を一切聞いたことがないってこと。

ドバイは世界屈指の金持ち国家だ。

ありとあらゆるものが整備されている代わりに、全てが厳しく規制されているのは想像にたやすい。




路上できんのか?

それとも警察に2秒で止められるか。


もしやれたら凄まじく稼げるんじゃないか……………




これまでもいつだって路上場所を開拓してきたんだ。

このドバイでもやれる場所を見つけるぞ。








あぁ、それにしてもカンちゃんのバッグ………………



せっかく気合い入れたいのにロストバゲッジが気になって仕方ないなぁ。






















「そろそろ来るはずだけど、この場所で大丈夫かなー。」



ドバイにはカンちゃんの友達がいる。

カンちゃんがアメリカに留学していた時の留学仲間で、現在はエミレーツ航空でスチュワーデスさんをしてる女の子らしい。


2人は15年ぶりの再会らしい。



お友達はもう結婚しており、しかもエミレーツなんて高級航空会社のスチュワーデスさんでイタリア人の旦那さんとドバイ暮らし。


かたや彼氏と2人して無職でバッグパッカースタイルで世界を旅しているカンちゃん。





はい?ドバイでは空港泊の予定ですよ?え?なにかおかしいですか?泣いてないですよ?

だってドバイの安宿って1人3000円が最安です。300円じゃないですよ。
バッグパッカーにはめっちゃキツイです。



特に今、インド終わりでお金がない中で1日宿代が6000円は普通に無理です。


ていうかインド安すぎ。








ドバイの空港はインドみたいに航空券を持っていないと入らせてくれないという謎の厳しいものではないので、自由に出入りできる。

宿が高い国では野宿か空港泊。これは今回の旅でも変わらない。カンちゃんがいても。




カンちゃんとお友達、15年ぶりの再会だけど、どっちが人生楽しんでるかなんて本人にしか決められないことだ。




「あー!久しぶりー!!乗って乗ってー!!」



ターミナル前に迎えに来てくださったお友達の車に乗りこんだ。






















窓の外、見渡す限りに建物の色がクリーム色になり、乾いた大地と同系色で溶け込んでいる。

これだ。中東のあの日々が蘇る。


荒れた不毛な大地に作られた町が、静かに広がっている。





ていうかもういきなり超ビビる!!!!!

なにこれ!!








この写真を見てみなさん何を思いますか?




みんな車線を守って走っているんです!!!

奇跡としか言いようがない!!!


そして誰もクラクションを鳴らしていない!!



向こう側からクラクション鳴らしまくりながら逆走してくるオートリキシャーがいない!!



なにこの整然とした交通状況!!

牛どこにいるの!?


ああああ!!!あのインドの自分勝手この上ない危険運転はやっぱりインド以外には存在しないものなんだよ。


対向車が来てるのに追い越しかけて反対車線に飛び出して正面衝突しそうになって糞づまってクラクションの嵐がまきおこる横を牛が歩いててその後ろでオッさんがチャイを飲んでる足元でババが寝返りをうつというインドのあれなんだったの?



ああ、クラクションがない…………ストレスフリーだ。






















「懐かしいわー!15年やもんなー!!」



「全然変わってへんやんー!フェイスブック見てるからそこまで驚かへんけどなー。」




カンちゃんと同い年の美人さん、琴美さん。

目鼻立ちがはっきりしており、これであのエミレーツのストールのついた制服を着ていたら、もうウルトラこの上なくモテるだろうなぁ。




「うーん、日本人にはスチュワーデスってカッコいいって言われるけど、そんなの日本人くらいですよ。アラブ系の人とかからしたらただのメイドです。」




なるほど、確かにお手伝いさん文化の国の人からしたらそうなるんだろうな。

それにしてもやっぱりカッコいいけど。





ちなみにスチュワーデスさんの出世コースは、



エコノミー担当

ビジネスクラス担当

ファーストクラス担当

キャビン責任者

パーサー

パーサーのパーサー

地上の仕事トレーナー





って流れらしい。





世界中のVIPの相手をしながら世界各国を飛び回るスチュワーデスさんって、本当に素敵すぎるお仕事だ。

もちろん時差で睡眠はめちゃくちゃだろうし、毎日が命がけだったりで大変なお仕事だろうけど。























やってきたお家はもうただのニューヨークかどっかのオシャレ雑貨屋さんみたいなモダン極まりないものだった。

すべての小物がオシャレ。


めっちゃくちゃ綺麗で、洗面所には畳んだタオルがカゴの中に何個も置いてある。まるでホテル。



もちろんエアコンが快適にきいており、そこに可愛すぎるトイプードルが飛びついてきた。



ニコニコしながらイタリア人の旦那さんのドミニコさんがビールを出してきてくれた。


なにこの誰もが憧れる系の生活。
余裕でドラマにできそう。






















「ハーイ、ボナペティー。」



旦那さんが作ってくれたご飯は生粋のイタリア料理。







サ、サラダにズッキーニが入ってる!!
ズッキーニとか久しぶりに見たし!!!


ちょっと前まで電車の中でキュウリをバクバク食べてる人たちは毎日見てたけど!!



トマトとモッツァレラチーズとオレガノのカプレーゼ的なやつとか億安が食べてるとこしか見たことないし!!






そしてメインはなんと、











ラザニア……………







か、カレーじゃないんですね…………?

フィッシュグレイビーじゃないんですね?


レンズ豆の揚げ物とかオクラの炒めたやつじゃないんですね!?!?


次から次へと皿に運ばれてくるチャパティじゃないんですね!!






ぐおおおおおおお!!!!!

チーズと牛挽き肉の組み合わせが異常すぎるうううううううううう!!!!!!!


カレー地獄からついに脱出ううううううううううううううう!!!!





















「うーん、ドバイで路上ライブかー、見たことないなぁ。それにまず人が外を歩かないからどうなんだろ。警察もかなり厳しいですよ。」



ご飯を食べ終え、ビールを飲みながらドバイのことについて色々教えてもらった。



なんか話によると警察が相当厳しいらしく、かなり意味不明な理由で外国人が刑務所に何年もぶち込まれるということがよくあるんだそう。



人前でキスしたらジェイル行きらしい。


こ、怖すぎる…………





そんなドバイで路上なんてあまりにも危険すぎる。

怒られて次はないぞ、って注意されるならまだいいけど、1発即ジェイル直行の可能性も大いにあり得る。


拘束されて4日後のトルコ行きの飛行機に乗れなかったらシャレにならない。


半端ない金額の罰金ってのもありそうだ。








ドバイもまぁまぁ広い。

人の集まるエリアが散らばっているらしく、観光地エリア、地元のお金持ちエリア、外国人労働者エリアなど色んな場所がある。


ドバイに住んでる人たちはほとんどがインド人らしく、次にパキスタン人、フィリピン人などの低賃金の労働者が国民の85パーセントを占めるそう。本当の金持ちであるドバイ人たちは実務はせずにのんびりしてるんだそうだ。



しかもドバイ人たちは国から手厚く保護されており、10年働いたら一生年金が保証されており、しかももらっていた給料の8割が支給されるんだそうだ。

家も、土地も、国からもらえるんだって。








そんな神のようなど金持ちたちがいるエリアで路上できたらそりゃもうかなり熱いんだけど、実際こうやって現地で話を聞いてみるとマジでシャレにならなさそうだ。


なんでも数年前まで物乞いが結構いたので、国を挙げて物乞いを一掃。

物乞いをした者に罰金を払わせるようにしたらしい。



金がないから物乞いしてるのに罰金て……………

めちゃくちゃやな…………………




路上演奏は物乞いとは違うとは言っても、見る人から見たら、さぁ!どうぞ罰金むしっておくんなせぇ!!って言ってるようなもんだ……………




まぁ一応町は見て回るけども。
やれそうだったらやってみるけども。


歌ってたらソッコー捕まえられてジェイルに入れられて、釈放されたら東京オリンピック終わってたなんて嫌すぎるので、細心の注意を払うけども。





ちなみにドバイはイスラム国なので、やはり酒が尋常じゃないくらい高いとのこと。

消費税はゼロなのに酒税は30パーセントらしく、1杯でインドの1週間分の宿代が吹っ飛ぶ。

どこか近郊の町に出れば酒税が安いから、地元の人は月一で大量買いしに行くんだそうだ。























琴美さんは明日からイタリアにフライトとのことで家にいないので、俺たちは予定通り空港泊でドバイを過ごすことに。


シャワーを貸していただき、晩ご飯にラザニアを詰めていただき、さらに滞在中に必要ない大きな荷物も部屋に置かせていただけた。

マジでありがたい。



カンちゃんのロストバゲッジも、荷物が完全に紛失することはまずないから心配いらないよと言ってもらえたけど、まぁこれはまだ安心はできない。


明日には戻ってくるといいんだけど。


琴美さん、ドミニコさん、美味しいご飯とお酒、そしてたくさんの情報、なにからなにまでありがとうございました!!


ジェイルにぶち込まれたら笑い話にしてください!!



僕は笑えないけど!!ていうか泣くけど!!





















イタリア料理にカットレモン入りのコロナで思いっきり酔っ払ってしまい、ゆうべもほとんど徹夜だったので今日は早めに空港に戻って休むことにした。


空港泊のために空港内をくまなく見て回って生活基盤を整えるぞ。



というわけで琴美さんに空港に送っていただいてやってきたのはターミナル3。


琴美さんに聞いたところ、このターミナル3が1番大きくて設備が整っているとのこと。


確かにまぁまぁ大きくて色んなお店もある。















「あーもうー、初めての本格的な空港泊なのに、よりによってロストバゲッジなんて悔しいわー。」




カンちゃんはこれまで、飛行機に乗るために空港で一晩を明かすということはしたことはあるけど、寝床としての空港泊はしたことがない。



インドではずっと宿に泊まっていたけど、これから宿代が高い国では野宿も多くなってくる。

そのために必需品であるマットと寝袋を2人で揃えて日本から持ってきている。





マットと寝袋、これはマジで必要。
これさえあれば宿代を3分の1にできる。もっとかな。

宿代の高い先進国でほぼ節約できるんだからでかい。





これらのマットと寝袋は俺の大きなキャリーバッグに入れてきているので寝ることはできるんだけど、ロストバゲッジしているカンちゃんのバッグには俺にはわからない女の子の色んな必需品が入っている。

化粧落としとか髪の毛の手入れ品とか。

とりあえずあるものでなんとか工夫するとは言ってるけど、よりによって初日にこんなことになるなんてなぁ。

















ターミナル3はデパーチャーフロアーとアライバルフロアーの2階になっており、とりあえず端から端まで歩き回ってみてベストの場所を確保。



1階の西の端の建物の角、椅子が並んだスペース。



こちらがドバイ空港ホテルの男女ミックスドミトリーになります。







建物の端っこなので閑散としており、人通りも少なく静かな立地となっております。



トイレ、売店がすぐ近くにあり、横の出口を出ると喫煙スペースもあるという素晴らしいロケーションは忙しいビジネスマンにもバッチリ!!



重い荷物は空港の立派なカートがあるのでどうぞご心配なく。


トイレの横には自由に飲める冷えた飲料水スタンドもあるので、ペットボトルにいつでも詰めることができます。



フードコートも充実しており、サブウェイやバーガーキングから、本格的なカフェ、職員のカンティーンもあり、欲張りなあなたの胃袋も満足すること間違いなし。


さらには時間制限はあるものの、1度につき1時間使えるワイファイが1日のうちに2回か3回、接続可能となっております。


充電のコンセントはたくさんある柱のほとんどに備えつけられているので、電子機器の多いITボーイでも問題なし。



エアコンはもちろん寒いほど効いており、空港内に連絡しているメトロに乗ればドバイの主要ポイントすべてにアクセスできるという素晴らしさ!!



これだけついて奥さん!!





宿代なんと無料!!





床で寝る根性と寝姿を人に見られても構わない図太さだけ!!それだけあれば快適なドバイライフをお約束いたします!!


さぁみんなでレッツ空港内!!








さて、というわけで明日からドバイ攻略開始だ。


そして明日はとある人と待ち合わせしている。




誰が出てくるかはお楽しみに……………









~~~~~~~~~~~~~~~~~~





フィジーのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!

もうなんかリゾートすぎてフィジーってどんなとこなんだろ!!!


素晴らしい海を楽しんでください!!

どうもありがとうございます!!






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2016年5月10日(火曜日)
【インド】 ムンバイ






昼前に宿をチェックアウトした。


明日の早朝の飛行機で、インドを出る。













人の家の奥にある究極に分かりにくい宿、キングハウス。


インド人しか泊まってなくて、夜になったらマリファナの匂いが充満するどローカル宿だったけど、まぁまぁ楽しかったな。

誰にもオススメはしないけど。









これ宿ですか?

ただの廃墟の入り口にしか見えん…………








ちなみに一部屋の値段は550ルピー、900円。2人なので450円ずつだ。


安宿がほとんどないと言われるムンバイでは格安だったわけだけど、地元の若者たちに話したら、おいおい高いぜ!!と言われてしまった。




インド人のローカルたちはもっともっと安いところを知ってるんだろう。

一体どれくらい安い宿があるんだろ。



インドの物価は安いって外国人バッグパッカーは感じるけど、まだそれでもインドの安さの真髄には触れられてないんだろうな。



























大きな荷物を全部持っていつものバンドラにやってきた。

駅にはエスカレーターはないので担ぎ上げて階段を昇り降りする。



さらに道路には歩道がなく、あっても穴ぼこだらけの地震後みたいな地面をキャリーバッグを転がすのはかなり大変だ。


そしてオートリキシャーがクラクションを鳴らしながら洪水みたいに行き交っているので、気をつけていないとはね飛ばされてしまう。




でも、いつもそんな大混雑に拍車をかけるインド名物の牛がこのムンバイにはいなかった。

あの我が物顔で道路をノシノシ歩いている牛たちがこの町にはいない。少なくとも4日間滞在した限りでは見ていない。



大都市として規制してるのかな。


ちょっと物足りない気がしてる俺は3ヶ月でインドに慣れてきてしまっている。





















そうやって汗をかきながらいつものカフェコーヒーデイに到着。

すぐにiPhone4Sを起動して作業しているカンちゃん。



昨日なくしたiPhone6とは比べものにならないくらいスピードが遅いみたいだけど、まぁメールとかをする分には問題なさそうだ。


ただラインにログインするためにiPhone自体のバージョンをアップグレードしないといけないみたいで、それがうまくいかなくてイライラしている。


やはり古いiPhoneは時代の流れに完全に置いていかれてるみたいだ。

本体がついていかない。















その横で俺はとある人にメールを送る。

このインドに入る前、まだ確かシンガポールにいる時くらいにブログの読者さんからメールをいただいていた。


プネという、ムンバイから3時間ほど離れた町に在住されている日本人のかたで、もし良かったらお会いしましょうというお誘いをもらっていた。

加藤さんというかた。



加藤さんの一時帰国が重なってタイミングが合わずにプネでお会いすることは出来なかったんだけど、ちょうど今夜の便で加藤さんがムンバイに戻ってこられるということがわかった。


今夜俺たちも空港で朝まで過ごす予定だったので、それならばお会いできそうですねということになった。












加藤さんはご家族でインドに住んでおられるようで、今夜は空港近くのホテルに泊まるとのこと。

そのホテルのレストランで1杯飲みましょうと誘っていただいているんだけど、







なんとそのホテル、衝撃の5つ星。






今の俺たちの全財産、4万円。

5つ星ホテルでお酒とか身分が違いすぎる。

煮しめ食べたい。





ていうかホテルに入れてもらえるかもわからん。
こんなバッグパッカースタイルで。



加藤さんは、こちらからお誘いしましたのでお金のことは気にしないで下さいと言ってくださっているけど、申し訳なさすぎるのでせめてホテルに行く前にご飯は食べていこうねとカンちゃんと話した。











そしてもう1人、メールをもらってる人がいる。

齋藤さんというかたで、この男性もブログを読んでくださってるとのこと。

現在、半年かけて世界一周をしている最中らしく、今夜タイから飛行機でムンバイに着くということでお会いできませんか?という内容だった。


驚くことにこの齋藤さん、去年の世田谷でのライブに来てくださってたみたいで、こちらこそお会いしてお礼が言いたい。










どちらの読者さんもどんなかたか存じ上げないので、そこそこ緊張する。




めっちゃゲイとかだったらどうしよう…………

めっちゃ気難しい人だったら怖いなぁ…………



俺もちゃんと感じよくしないとな。




ていうか5つ星ホテルに入れるように1番綺麗な服を着ないと。

もう色々怖い!!






















やることやってメールも返信したらカフェを出て駅の方へ向かった。


3ヶ月滞在したインド最後の路上をやるぞ。







バンドラの駅周辺の道路の上を歩道橋が通っており、そこは歩行者専用の通路なので路上もやりやすいだろうと目をつけていた。


ただ、チャーチゲートや飲み屋街みたいにお金を持ってる人たちのエリアではないので稼げるかどうかはわからない。

暇人が集まってきて何してんだこいつ?って目でガン見されて終わりってパターンが目に浮かぶ。





それでもいい。


稼げなかろうが最後に歌わないとどこにも行きたくない。



















道路の上にあるのでクラクションがうるさくて相変わらず声がかき消されてしまうけど、それももう最後だ。

これからヨーロッパに向かえば静かな歩行者天国の通りで歌うことになる。





思いっきり声を振り絞って歌うと、ボロい歩道橋の上にちょこちょこと人だかりができ、少しずつチップが入っていく。


予想通り、暇人が前に集まってたむろしはじめたけど、今日はそんなの関係ない。


傾いた夕日が差し込み、カラスが街路樹に群がり、廃墟みたいな町を照らし出している。


下に見える民家の脇道の向こうで子供が駆け回り、袋を抱えたサリーのおばさんが見える。





ふと、胸がしめつけられる。


ああ、ここってインドなんだなぁ。


インドにいたんだなぁ。







「素晴らしい!一緒に写真を撮ってくれよ!!」



たくさんの人たちに囲まれ、みんなと写真を撮った。

この底抜けに優しくて、人懐こくて、壁のない人々とも、今日でバイバイなんだな。






あー、クラクションうるせぇなぁ。


本当、うるせぇ国だったなぁ。あらゆるものが。





1時間やってあがりは480ルピー。770円。

























荷物が多いので空港にどうやって行くか悩んだけど、ここは頑張って電車とオートリキシャーを乗り継いで行くことにした。


バンドラの駅で腕をプルプルさせながら荷物を持って階段を上がり、プラットホームへ。


仕事帰りの帰宅ラッシュ時間で、ホームはかなりの人で溢れていた。


こ、これは俺たち電車に乗れるか…………?











心配しているところに電車がやってきたんだけど、案の定、開けっ放しのドアから乗客が溢れ出てスーパーマンみたいにハコ乗りしてるインド人たち。


まだかなりのスピードで走ってるのに電車からプラットホームに飛び降りるインド人。半端なく危ない。


そしてそんなスピードの電車にタイミングを見てブバッ!!と飛び乗るオッさん。危なすぎる。





みんな命の危険をおかしてでも電車が止まるのを待たない。







いや、待たないほうがいいかも。




だって電車のスピードが落ちてくると我先にとインド人たちが入り口に突進し、降りる人を待たずに中になだれ込む。


降りる人たちももちろん必死に電車から出ようとするので、狭い入り口で掴み合いの怒鳴り合いの蹴り飛ばし合いだ。


ひどすぎる。


誰もが椅子に座りたがっており、そのために降りる人のことなんて1ミリも考えない。

降りる人は悠長にしてたら電車が発車してしまうので必死につき飛ばさないといけない。




もう老人に席を譲りましょうなんて概念存在するわけない。


なんでこんなことしてんだろ。

インド人頭いいのに。











目の前で繰り広げられる醜い争いに呆然としていると、電車は人を乗せきらないうちに発車。

加速する電車にまだ飛び乗って外の壁にへばりつく人たち。


こんな荷物で乗れるわけねぇ…………














しかしここはインド。

あんな人ごみの中にチャイ売りのオッさんがヤカン片手に突進していく光景をどれほど見てきたか。


昨日もオッさんがいきなり満員電車の中で風船を膨らませはじめ、それを離すとピュー!!とすごい音を立てて風船は暴れまくりながら飛び回った。

な、なにしてんだ!このオッさん!!と思ったら、はい風船風船ー!!楽しいよー!!と手に持った風船を売り始めた。




満員電車の中で。



シャレにならない。いろんな意味で。





遠慮してたらなにもできない。

そしてインドはどんなことでも受け入れてくれるもんだ。













意を決して次にやってきた地獄の満員電車に荷物を持って突撃すると、優しいおじさんたちが荷物を掴んで乗り込むのを手伝ってくれた。


早く乗るんだ!!もっと奥に入れ!!と腕を掴んで中に押し込んでくれる。


カンちゃんはさすがに女の子なので、オッさんたちもみんな体が触れないように気遣ってくれる。


みんな優しいんだよなぁ。

でもスリには本当に気をつけないといけないけど。





















120ルピー、200円で2人のご飯。







食後に出てくる口臭消しの謎のやつ。これを口に入れて店を出るという流れがインドの食堂。ただの洗剤みたいな味で口の中が終わる。












アンダリーの駅に着き、混雑する駅前の食堂でご飯を食べたらオートリキシャーを捕まえることに。


ここから加藤さんとお会いする約束をしてる空港のホテルまでは4キロないくらい。

100ルピーしないで充分いける距離だろう。180円。


ていうかこの前乗ったメーター付きのタクシーだったら50ルピーくらいのはずだ。




「ハロー、空港のラリトムンバイまでいくらですか?」



「フレンド!!350ルピーだ!!カモン!!」



「さようなら。」



「よおおおしわかった!!250ルピーでどうだああああああああ……………」




うんうん、この前は現地人のルチちゃんがいたから普通の値段だったけど、やっぱり俺たちだけだといつものインド人だ。

好き勝手言ってくる。




だいたいどのドライバーも200ルピーあたりで強引に押してくるけど、その中に120ルピーでいいよというおじさんがいたのでお願いすることにした。

なかなか良心的だ。



と思ったら、普通にオートリキシャーにもメーターが付いていて、ホテルに到着するとメーターには4キロ走りました、50ルピーです、という表示が出ている。



でも最初に交渉で120ルピーと言っている。

目の前のメーターには50ルピー。





もう口論するのも面倒くさいので120ルピーを払った。






















「お客様、私どもにおまかせください。」



いきなりオートリキシャーにスーツを着たおじさんがやってきて、俺たちの荷物を降ろし始めた。


え?な、なに?

捨てるの?

俺のバッグがそんなにゴミに見えるの?


どういうこと?





そう、ここはもう5つ星ホテル、ラリトムンバイのゲート前。

ホテルマンがやってくるお客さんをこうして待ち構えているのだ!!




「え、ちょ、ていうか僕ら泊まらないんですけ…………」



「お客様、ここで少々お待ちください。お荷物をお運びいたしますので。」





なにか重大な勘違いをされているんじゃないでしょうか?と言い出すタイミングを失い、オドオドしているとなぜか車が走ってきた。


そしてその車に俺たちの荷物を積み込むホテルマン。








「お客様、どうぞお乗りください。ホテルまでお連れいたします。」



「え、いや、ちょ、だからその、俺たちいつも1泊300円くらいの宿にしか泊まらないっていうか、ゆうべまで泊まってたキングハウスっていう宿の写真見ますか?」




と言い出せないまま車に乗り込むと、エアコンの効いた車はゲートから走ってホテルの前に到着。

その距離50メートル。





歩けるし………………
















「サー、こちらで荷物チェックをお願いいたします。」



エントランスの前には空港とかにあるX線の荷物チェック機械が置いてあり、そこにバッグを通した。



「サー、マダム、こちらが荷物カードになります。チェックインが済みましたらお部屋のほうまで荷物をお持ちいたしますので、どうぞこのままお進みください。」





だから僕たち全財産4万でさっき食べた晩ご飯も2人で200円だったしこんなとこ泊まれるけないじゃないですか?

驚くほど貧しいんです。






いや、ちょっと待てよ。

実は5つ星ホテルと言いながら実はそこまでラグジュアリーじゃないんじゃないのか?


本当は一部屋2000円くらいで泊まれるんじゃないのか?

キングハウスとそんなに変わらなかったりして!!

































あの宿キングハウスとか言ったらダメだよ…………


これがキングハウスだよ…………







呼吸するのもはばかられるようなウルトラ超高級ホテルでフナムシみたいに縮こまって加藤さんを待つ。



トイレに行くと、おじさんがドアをサッと開けてくれた。



そしてオシッコをしている俺の後ろで待ち構えているおじさん。



オシッコを終えて手を洗おうとすると、洗面台の蛇口をサッとひねって水を出してくれるおじさん。


呆然とする俺に、ハンドソープを差し出してくるおじさん。


なんかごめんなさいって思いながら手を洗うと、水を止めてくれ、サッとナプキンを差し出してきた。






ごめんなさいいいいいいいいい!!!!!!

俺ここ泊まってないんですうううううう!!!

殴らないでえええええ!!!!!








「カンちゃん、ここ怖いよ…………」



「うん…………あのトイレ、確実にキングハウスの部屋より快適だね…………」













あまりの豪華さにビビっていると、23時を過ぎたくらいにまだヨチヨチ歩きくらいの子供を連れた日本人のご夫婦がやってきた。

あ、あれが加藤さんだ。





「あ、どうも金丸さん。遅くなりまして申し訳ありません。」



とても物腰の柔らかい加藤さんと奥さん、それにぷにぷにの可愛い子供さんという素敵なご家族にホッと一息。

いきなりブン殴られなくてよかった…………







プネに駐在してイチゴ栽培をしているという加藤さん。

すでに5年滞在しているというから驚く。


お子さんももう何年もインドに住んでるようで、ちょっとヒンドゥー語も分かってきてるんじゃないだろうか?ということらしい。


英語も覚えるだろうし、こんな小さな頃に海外で成長するのって本当にいいことだと思う。


インドの子育て環境について奥さんに聞くと、かなり楽なんだそう。

やっぱりインド人はみんな優しいので、何かと面倒を見てもらえるという。





海外青年協力隊でアフリカのウガンダに行ってる時に出会ったという加藤さんご夫婦。


今はインドの田舎でインド人たちにまみれながら仕事の指導をしたりしてるとのこと。

インド人に仕事教えるのって難しいだろうなぁ…………




「ムンバイとかだと結構駐在さんって多いんじゃないですか?」



「そうですね。日本食屋さんも多いですよ。まぁものすごく高いのでとても行けないですけどね。」




面白かったのが、駐在カーストという言葉。

日本から派遣されてくる駐在さんと現地採用では、同じ日本人でも天と地の差があるんだそうだ。


駐在カーストの上のほうは商社とか外務省とか。この辺の人になると、日本から定期的に日本食が送られてくるらしい。


んー、すごい。

神のような生活をしてるんだろうな。













奥さんとお子さんが早めに部屋に戻られ、加藤さんと俺とカンちゃんで3人で飲んだ。

飲み物はビールからインドのワインに変わり、チーズを食べながら赤ワインを傾ける。



ここがインドであることを忘れてしまいそうになるラグジュアリーさ。









ていうか、今からこのホテルにやってくる齋藤さん。

一体どんな格好でやってくるんだろう。


俺とカンちゃんは前もって5つ星ホテルとわかっていたので出来る限りの綺麗な服を着てきたけど、齋藤さんにはただ空港近くのホテルで待ち合わせしましょう、としか伝えていない。



世界一周中でタイから飛んでくる齋藤さん。

これはマズい。


ズタボロのバッグパックを背負って汚れたザックカバーをかけ、ロン毛でなんならちょっとドレッドかましてて、ヒゲでターバンでタンクトップでタイパンツでサンダルで、バッグの横からテントの竿が飛び出してて、股間にティッシュがこびりついてたらどうしよう。


ものすごい勢いで知らんぷりをしてしまおうか。




「いやー、カンちゃん、ハンパない旅人丸出しな感じの人が来ちゃったらどうしようか?絶対このホテル見てビビるよね…………」



「それはありえそうやね……………ホテル見た瞬間、金丸さんバッグパッカーがやっていいことと悪いことがありますよ………って思われそうだね!」








加藤さんと3人でワクワクしながら血迷った男の到着を待ちわびていたら、向こうの方からバッグパックを背負った男性が歩いてきた。


背中に大きなバッグパック、前にサブバッグを持ち、シャツにハーフパンツという格好。




ぬぅ………つまらん!!なんて標準的なバッグパッカースタイルなんだ!!




もっとこう、バッグの下にくびり殺した鶏をぶら下げてて、え?これですか?明日の昼飯です、とか言うくらいの勇者を期待していたのに、いたって普通じゃないか。


ただの爽やかな男前の若者が旅で日焼けして、世界にもまれてたくましく成長しているその様子が眩しくてたまらなくてとりあえずカンチョーしていいですか?




「金丸さん!お会いできて嬉しいです!!いやー、すごいホテルですね!驚きました!」




ふふふ、そうだろうそうだろう。俺だってフナムシがタニシになるくらい驚いたんだ。

まだ大学生の齋藤さんはさぞかし度肝を抜かれたことだろうね。



多分青森の五所川原あたりの出身の齋藤さん。

世界で1番綺麗な建物は吉幾三のホワイトハウスだと思ってる彼からしたら相当なカルチャーショックだよね。わかるよ、俺だってこれだけ驚いたんだから恥ずかしがらなくていいよ。


立ちねぶたカッコいいよね!





「あ、僕東京生まれです。」



「え………?テレビもねぇラジオもねぇ村から来たんじゃないの………?」



「僕受験って1回しか受けたことないんです。子供の頃のお受験ってやつです。それで慶應の幼稚舎から大学までエスカレーターで来てるんです。」



「へ、へぇー!そうなんだ!なかなかやるジャン!!俺なんか子供の頃に宮崎市のボンベルタに行ってあまりにも田舎者だから興奮してエスカレーターを逆走して登ろうとしたらコケて膝がえぐれたことくらいしかないね!エスカレーターって怖いよね!」



「ずっとお坊ちゃん学校で、給食はホテルニューオータニのシェフが作ってました。」



「はぁあああ!?なにそれ馬鹿じゃないの!?釣具屋の大谷君のお母さんが作ってたんじゃないの!?」



「毎週、地中海風なになにパスタとかが出てました。同じパスタが出たことはありません。」





信じらんねぇ。



カースト。


なにその格差。

給食でパスタとか出たことねぇし。

焼きそばで限界やわ。


青森ではつゆ焼きそばが給食に出てるんだぞ!!嘘!!知りません!!






宮崎では銀の箱に入ったご飯をクルクル回してオニギリー!!とか言ってました。鼻水たらしながら。


かたや齋藤さんの世界は黒い車が学校までお迎えにくるやつ。




「じゃあミルメークとか知らないの!?」



「え?なんですかそれ?ミル…メー……ク?それってどんなものなんですか?」



「ウヒョオオオオ!!ミルメーク知らねええええええ!!!!カンちゃん!!この男ミルメークを知らないよ!!よし!カンチョウしてやる!!」



「え?なにそれ?私も知らんよ。」



「大阪もなの!!???大阪もミルメークないの!?!?まず給食で牛乳の瓶があるやろ?ミルメークってのは袋に入った粉末で、それを入れたら牛乳がコーヒー牛乳になるというすごいやつ!!休みのやつがいたらミルメークが余るから奪い合いになってたやん!!」



「金丸さん、牛乳の瓶ってなんですか?」



「キョオオオオオオオオオオオ!!!あれか慶應はあれか!!?上からか!?牛乳瓶のフタを乾燥させてメンコにして集めてたやろ!?コーヒー牛乳瓶のフタはちょっとプレミアやろ!?」



「わからないけど面白そうですね!!やってみたいです!!」






な、なんて爽やかな男なんだ………



そりゃこんなホテルなんて別になんてことないですか?そういうことですか。


ビビってるのは俺とカンちゃんだけですか。


中流階級には目の毒です。




加藤さん、お誘いいただいて本当に本当にありがとうございました。

今度プネに行く機会がありましたらイチゴの収穫手伝わせていただきます!!

今度はまたゆっくりお話させてください!!




















インド最後に、とてもインドとは思えないこの世の贅の限りを尽くしたような空間に迷い込み、だいぶ酔っ払ってしまった。



ここには牛はいない。


ウケ狙ってるとしか思えない格好をしたババもいない。



オートリキシャーもクラクションも、飢えも、ストリートチルドレンも、荒野を吹き渡る美しい孤独な熱風も、大樹の下の小さなシヴァの祠もない。


慣れ親しんだ金と、ウェスタンカルチャーと、資本主義の世界。




いつかきっと、あのインドの風が恋しくなるんだろうな。おそらく早い段階で。















ホテルを後にして齋藤さんと3人で空港に向かって歩く。

もうターミナルはすぐそこに見えているのに、オートリキシャーが隣にやってきて、ターミナル?!ターミナルまで100ルピーでいいぜ!!と言ってくる。


すぐそこなのに。

最後までインドだなぁ。



おいおい、ターミナルまで8キロあるんだぞ!?歩くのは無理だから早く乗りな!と言うオッさんに笑顔でバイバイして、そこから歩いて5分でターミナルに到着した。












荷物があまりにも重くて、預け荷物20キロ、持ち込み荷物7キロを2人とも軽くオーバーして焦りながら中身の入れ替えをして調整した。


合計5キロ以上オーバーしていたけど、ギリ見逃してもらえた。



見送りに来てくれた齋藤さん、これから3週間のインド滞在、楽しんでくださいね。

地中海風パスタもいいけど、ギードーサも結構美味しいですよ。



















荷物チェックを通り抜け、イミグレーションゲートへ。

相変わらずどこでもそこでも座り込むインド人たち。
順番抜かしも最後までバリバリだ。








出国はあっさりしたもので、バングラデシュに行ったことを質問されただけですぐにスタンプをもらえた。















搭乗ゲートまで行くと、そこにいるのはほとんどがムスリムの人たちだった。

みんなターバンをし、白いストンとした服を着ている。





そうだ、俺たちはこれから中東に入るんだ。


まさかまたあのアザーンの鳴り響くアラビアの世界に行くことになるなんて。




はっと胸が高鳴るのを感じる。


前回世界を回って、1番旅を感じられたのが中東だった。

あのアラビアの世界がこれまでの日本の生活から1番離れたところだと感じたからだ。



砂埃、アザーン、そこかしこで祈る人々。

モスク、ミナレット、合言葉はインシャアッラー。









ゲートの前で加藤さんにいただいた日本からのお土産を出した。


そこにはコンビニのオニギリと納豆巻きが入っていた。




懐かしい納豆の匂いがする海苔巻きにかじりつき、目の前のイスラム教徒たちを眺めた。


新しい国だ。





















~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



バンコクのホテルを予約してくださったかたがいました!

美味しいトムヤムクン楽しんでください!

どうもありがとうございます!!







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盗まれるほうが悪い。なんてことあるわけない

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2016年5月9日(月曜日)
【インド】 ムンバイ







「フミ君ー、今日の服どう?これヒラヒラしてるから楽でいいんだよねー。でもポケットがないんだけどね。」








★教訓No.1

【ポケットのない服を着るべからず】














「今日はカフェでパソコン作業するんだよね?」



「うんそうー。だからこの大きなリュックで行こうかな。」








★教訓No.2

【貴重品を使い慣れてない大きなリュックに移すべからず】














「このミニ肩掛けポーチどう思う?iPhoneしか入ってないんだけどね。」



「小さっ!!iPhoneしか入らないの!?本当女の子は謎の入れ物持つよねー。他のとこに入らないの?」







★教訓No.3

【女子のミニポーチを否定するべからず】
















さて、朝からiPhone紛失のための準備万端でルンルンで宿を出発。


いつものお気に入りのイスラム料理屋さんで店員さんたちに笑顔で挨拶し、チキン焼きそばを注文。


安定の美味しさでウヒョウ!!とご機嫌。さらにペプシで大喜び。












★教訓No.4

【イスラムの料理は美味しすぎる】















ご飯を終えたらアンダリーの駅に行き、スムーズにチケットを購入し、連絡橋を渡って4番ホームへ。



そこにやってきたチャーチゲート行きのエクスプレストレイン。





相変わらずムンバイの電車は混む。

しかもみんな入り口付近に立って頑なにスペースをあけないので、いつも乗り降りの時はラグビーのスクラム状態になる。


壮絶な押し合いを制するか、体にグリスかなんかを塗って滑り込む以外、ムンバイの電車で乗り降りする方法はない。



はよしろやボケエエエ!!!!てめー痛ぇんだよハゲ!!!という怒号が飛び交う中、俺たちも意を決してタックルに加わる。












★教訓No.5

【ワキガが臭い】


















電車の中はいつにも増して混雑していた。

男まみれで、女の子はカンちゃん1人。

しかも車内にはたくさんの大きな荷物が載っていた。













★教訓No.6

【間違ってバゲッジ車両に乗り込むべからず】


















「カンちゃん大丈夫?リュックに大事なもの入ってるよね?」



「うん、大丈夫だと思う。」



「それよりカンちゃんって丸顔だよね。」



「もー、やめてよー。そんなに丸くないもんー。」



「丸顔選手権で大阪選抜になったんでしたっけ?」



「ちゃうもんー。」
















★教訓No.7

【満員電車内でイチャつくべからず】




















10分ほどでバンドラの駅に着き、またもやタックルを繰り広げてなんとか電車から飛び出た。




「ふー、疲れたねー。電車乗るだけで疲れるわ。」



「そうだねー。でもカフェに行ったら涼しいところでワイファイ出来るね!」



「そうだね!よーし、ブログのアップして調べ物して麻美ゆまちゃんの動画をダウンロードしちょうぞ!!」



「あれ?…………………あれ……?」



「いやー、やっぱりジャンルは巨乳もので………でも恋人シチュエーションも捨てがたい……………いや!!やっぱりここは!!逆3Pかな!!」



「フミ君!!」



「ゆまちゃんの太陽みたいな笑顔に比べたら沖田杏梨なんてただのエロですよ。それじゃダメなんだよね。」



「フミ君、iPhoneない。」



「ゆまちゃんに対抗できるとしたらもうタベルトラベルさんくらいのもんだよね、今なんて言った?」

















★教訓No.8

【巨乳にまどわされるべからず】
















ここまでが紛失までの流れです。


★教訓No.9

【満員電車の中では荷物は前に背負うべし】



基本中の基本ですね。






iPhoneはバッグの横の小さなポケットに入れていました。


俺がついていながら、盗られたことに気づかなかった。

荷物大丈夫?って気を回すところまでは出来ていたのに、ツメが甘かった。




インド人みんな優しいからって完全に2人して油断してたなぁ。

前にインドの電車の中で財布盗られて全財産失った経験があるってのに。





一応カンちゃんの後ろに立っていたあのロン毛のインド人の顔は覚えてるけど、あいつが盗ったかなんてもはやわからない。

電車はすでに走り去っている。



どうしようもない。















呆然としながらベンチに座り、とにかくバッグの中をもう一度見直した。

しかしどこにもない。


カンちゃんによーく思い出してもらう。

ちゃんとバッグの中に入れていたのかどうか。




「もしかしたら…………お昼のイスラム料理屋さんに忘れてきたかも!!テーブルの上に置きっぱなしにしてきたような………気もしないでもない!!」



「よし!!行こう!!」




2人で焦りながらとにかくまたバンドラの駅から電車に乗り込む。

頼む、頼むからお店に忘れていてくれ…………




「ハーイ!君もしかして昨日チャーチゲートで歌ってなかったかい!?」



するとそこにインド人の兄さんが話しかけてきた。



「あ、はい、歌ってました。」



「だよね!!ワオ!!すごいぜ!!僕昨日君の演奏を見てお金入れたんだよ!!素晴らしい声だよ!!」



「あ、ありがとうございます…………」



「いやー、もしかしたらそうじゃないかなぁと思って、僕反対行きの電車に乗ってたんどけど、君のことを見て電車飛び降りてきたんだよ!!嬉しいよ!!日本のどこから来たの!?」



「あ、宮崎ってとこです………」



「それって大阪と東京のどっちが近いの?いやー、世界を旅してるなんてエクセレントだよ!!アメイジング!!」





カンちゃんと2人で超テンパってるのに興奮して話しかけてくるめっちゃ人の良さそうな兄さん。


ごめん!!兄さん!!

今超うっとおしい!!!




「なんだって!?iPhoneをなくした!?ちくしょう!!カレー野郎め!!インドではよくあることなんだ…………電車の中でバッグに入れていたのか。インド人のスリはプロフェッショナルだ。とにかく警察に行こう!!」




スリに盗られたのに警察に行ってもどうにもならない。

俺たちのことを心配してくれてるのはありがたいけど、今はほっといてほしい。



でもわざわざ俺たちと一緒に反対方向行きの電車に乗り込んできて、アンダリーの駅に着いてもずっと俺たちに着いてくる。


そしてイスラム料理屋さんに到着。


俺たちが話しかける前に兄さんがヒンドゥー語でことの次第を説明している。









そして結果は……………



















首を横に振る店員さん。












終わった。

わずかな希望も潰えた。



ガックリと肩を落としてうなだれる俺とカンちゃん。



「残念だよ。インドにはあとどれくらいいるんだい?ムンバイの前はどこにいたの?インドではどこの都市に行ったの?好きなミュージシャンは誰?」




どんよりと肩を落としている俺たちに空気を読まずに話しかけてくるインド人の兄さん。


すまん、俺もこんなことになってなければ昨日からの出会いで楽しく会話したいところ。

でも今はそんな状況じゃないよ。


タイミング悪すぎた…………





「ごめん…………2人にしてくれないかな………」



「そ、そうか…………とにかく警察には行ったほうがいいよ!力になれなくてごめんね!バイ!」




兄さんごめんね………………




















呆然としながらバンドラにあるカフェ、コーヒーデイにやってきた。

ため息をついて、とりあえずどうするべきかを考える。



俺もカンちゃんも、万が一強盗に襲われた時に差し出す身代わりのiPhoneを持ってきている。

昔使ってた型の古いやつなので、それを渡すことで強盗をやり過ごせるなら儲けもんだ。




ひとまず、そのiPhone4Sがある。


6を使っていたのでいきなり4Sになるとスピードとか機能とかで使いにくいだろうけど、とりあえずインターネットも写真撮影もそれでできる。


ていうか前回の一周はその4Sでやってたんだから、もちろんやれないことはないだろう。







次に保険だ。カンちゃんは楽天のクレジットカードを持っているので、その付随サービスの保険が使える。

遺失物保険が適用されれば、いくらかはわからないけど半額くらいは返ってくるんじゃないかな。


保険を申請するためには盗難を受けたというポリスレポートを現地の警察で発行してもらうことが必要になってくる。


ただカンちゃんは前回の一周中、カンボジアでiPhoneを盗まれた時に警察をたらい回しにさせられた挙句、ポリスレポートを発行してもらえなかったそう。

そしてその旨を保険会社に伝えたところ、ポリスレポート無しで保険が適用されたんだそうだ。



これは係りの人の判断によるものらしいので、やはりポリスレポートを取ることは大事だ。











というわけでバンドラの警察署に行ってみた。

街の中にある結構大きめの警察署。





まず警察官が英語が喋れない。

英語が喋れる人がものすごく多いこのムンバイで警察官が喋れないってどういうことだよ。

インド人にとって警察ってあんまりいい仕事じゃないのかな。




「トレインステーション。トレインステーションの警察署で発行して貰えるよ。」




まぁまぁ、そんないきなり取れるとはこっちも思ってない。


すぐに今度はバンドラ駅の横にある鉄道警察署にやってきた。











ここでも警察官は英語がほとんど喋れず、なんとか事情を説明していく。




「セロックスの店に行け。セロックス、セロックス。」




なに?セクロスがなに?

って最初意味がわからなかったんどけど、どうやらケータイ屋さんに行けという。


なに?新しいの買えってこと?そんなめちゃくちゃな対応あるか?




困惑していると、後ろにいた英語が流暢なインド人が通訳してくれた。


それによるとこうだ。










まずセロックスという、インドならどこにでもあるケータイ屋さんに行く。

そこで盗まれた端末の本体番号というやつを店員さんに伝え、何かわからんけど書類を作ってもらう。

その書類を持って警察署に行ってポリスレポートを発行してもらう、という流れらしい。





面倒くせ!!!

インドってマジでこういう手続きいつも面倒くせ!!


本体番号なんてどうやって調べるんだよ?







それにしてもさっきから警察やインド人たちに事情を説明してる時、彼らはみんなiPhoneをストールされた、ではなく、iPhoneをロストした、という言い方しかしない。


盗まれたのではなく、無くしたという言い方。


インド人たちの中では電車でiPhoneをスられるという出来事は、本人の不注意で紛失したという認識でしかないようだ。


確かにそうだけど、犯人の盗み行為をここまで受け入れているインドの人々の認識に軽くショックを受ける。












とにかく今はiPhoneを無くした旨を家族や友達に伝えようと、カフェに戻ってネットを繋げた。


4Sがあるのでそれを使えば買い直す必要もないので金銭的なダメージはない。

でも家族からもらったというiPhoneケース、そしてフィンランド人の友達にもらったというスナフキンのキーホルダー、その他のたくさんのデータがなくなってしまった。




アップル製品を熟知しているITボーイのカデルにメールしてみたけど、それはもうどうしようもないよという返事が返ってきた。

インドの電車で盗まれること、それはジャングルの中で物をなくすことだよ、と。







満員電車でバッグを前背負いしていなかったこっちの油断ではあるけども、やっぱり悔しい。

盗んだ奴は軽くインドの半年分くらいの給料をゲットしたことになる。



盗んだ奴が少しでもハッピーになるんだったらまぁいいかー。


なんて思えるわけない。


今日はバンドスタンドという海沿いのエリアに路上に行こうと思っていたけど、俺もカンちゃんもとてもそんな気になれなかった。





「あー、早い段階で無くしちゃったなー。まだ日本出てきて1ヶ月しか経ってないのに。」



カンちゃんが泣き出さなくてよかった。

これでシクシク泣かれたらどうしていいかわからなくなるよ。









もうこうなったらやることはひとつ。

























★教訓No.10

【ヤケ酒してさっさと忘れるべし】














この先頑張って稼いでiPhone7ゲットしようね!!!!



現在旅中のみなさんもどうかiPhoneや貴重品の管理にはお気をつけください!!








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iPhoneなくした。悔しい。

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2016年5月8日(日曜日)
【インド】 ムンバイ







カンちゃんがiPhoneをなくしてしまった…………



この日記を書いてるのはこの日付けの次の日です。

2人して落胆してます。



とりあえずカンちゃんが前に使っていたiPhone4を予備に持ってきていたので金銭的なダメージはないですが、やっぱり高級電子機器をなくした心のダメージはデカいです。



カンちゃんはパソコンも持ってるので、俺ほどiPhone頼りではないのですが、写真もここ数日撮ったものは消えたし、色んなデータが失われました。



完全に油断。

完全に。




盗られた時のことは明日の日付けでまた書きます。

今は心を落ち着けて昨日の分の日記を書きます。


























「うっぴょおおおおおおおおおおお!!!!!!チキンティカ食べるひょおおおおおおおおおおおお!!!!」



「チキンティカ!!チキンティカのレシピを調べる!!いやあああああ!!!」



と、アホのテンションで宿を出て大好きなイスラム料理屋さんでチキンティカを食べて、ヤッバ!!ウッマ!!とか言ってた昨日の自分たちを殴りたいですね。



パン食っとけよと。

10万もするiPhone6なくすんだから。


そこ立てと。

人がフレンドリーなムンバイだからって油断こいてんじゃねぇぞと。





でもこの時はあまりのチキンティカロールの美味さに感激しながらペプシ飲んでました。

えーっと、






なんかペプシという言葉を面白くひねって自虐ネタで書こうとしてるんだけど、テンション落ちまくってる時にそんなこと書けませんね。

ペプシで何も思い浮かばない。


ペプッシーとかどうかな。ひどいですね。やめよう。


というわけで超暗い日記になりますので、つられて落ち込みそうな方はご遠慮ください。


















チキンティカロールでご機嫌になって駅に向かい、スムーズにエクスプレスの電車に乗り込む。

いつものように人は多いけど、もう慣れたもの。




そして10分でバンドラの駅に着いたら、昨日見つけたカフェ、コーヒーデイへ。


エアコンの効いた店内でコーヒーを飲み、サクサクのワイファイでネット作業に没頭。


周りにいるお客さんたちはみんなお金持ちそうな人ばかりで、インド人の顔をしてるのに英語で会話したりしてる。


ムンバイまで来て初めてインドが英語圏だということを実感できる。
















作業を終えたら初日に見つけた路上スポットのチャーチゲートにやってきた。





今日は日曜日。

海沿いの遊歩道はきっとたくさんの人で賑わっているはずと期待してやってきたわけだけど、予想通りウォークウェイにはものすごい数の人が集まっていた。

みんな沈んでいく夕日を眺めながらおしゃべりしたり、恋人との時間を楽しんでいる。











ここで路上をやるか?


人通りは申し分なし。

綺麗な景色と広い歩道、クラクションもそこまでうるさくない。
シチュエーションはバッチリだ。


でも、すでに石段に腰かけて景色を楽しんでる人たちがいるところで演奏を始めるのはなかなか抵抗がある。


俺が歌ってるところに歩いてきた人が足を止めるってのはいいんだけど、すでに集まってるところでやるのは押し聞かせになる。











うーんうーん、と悩んでいる俺の横でカンちゃんが見てる。


昨日歌えなかったので手持ちのお金はもうほとんどない。
今日稼がなかったらマジで晩飯抜きだ。


そして躊躇して今日はいいかー、なんてことをやってて、これから先本当に旅が続けられるのかカンちゃんに不安を与えてしまう。



カンちゃんは、ちゃんと歌って稼げ!!なんてことは言わないけど、やらなきゃ2人ともご飯が食べられないんだ。




見てくれを考えて悩んでる暇なんてない。

やるしかない。



















ウォークウェイの街路樹の下でギターを取り出すと、一瞬で30人ほどの人だかりが出来た。

そしてチューニングを終えたころには100人以上の人だかりが歩道を埋め尽くし、後ろのほうでは石段の上に上がって見ている人もいる。




す、すげすぎる……………

ちょっとしたライブ会場みたいになってる。


さすがに緊張するわ…………



そりゃここでやればこんな反応になるのはなんとなく想像できたけど、ここまでとは。




ふぅとひと息。思いっきりギターを鳴らした。



















1曲目を終えると拍手が起きたんだけど、誰もお金を入れに来ない。

お金を入れるものなのか?とみんな判断しかねているみたいだ。

そりゃこんだけ人だかりが出来てたら前にも出て来づらいよな。





そのまま2曲目を開始すると人だかりはさらに増え、すごいことになってきた。






すると2曲目が終わったところで1人の洋服を着たイマドキな女の子がスタスタと歩いてきて、素晴らしいわ!と言って10ルピーを置いてくれた。







そこからダム決壊。

聞いてくれてた人たちが我先にとチップを入れに来た。


おお!!いい感じこのまま行くぞー!!!








「ヘイ………ヘイ。」




後ろを向くと自転車に乗ったお巡りさん。

首を横に振っている。

そして自転車を降りてきて、ホラー!!散った散ったー!!と人だかりを蹴散らしてしまった。



うん、さすがにおおごとになりすぎたか。




お巡りさんが蹴散らしている間もチップを入れてくれる人は絶えず、たった2曲で200ルピー以上がたまっていた。



うーん、景色もいいし、ここでやれたらすごいんだろうけど仕方ない。

場所替え。
























ビーチからチャーチゲートの駅へと帰る通りにはオシャレなレストランが軒を連ねており、歩道も広くて路上にバッチリだ。

やはりここはいい。



それに昨日のバンドラみたいに朝まで騒ぎ倒すぜオラアアアアアア!!みたいなイケイケの若者たちの町でなく、上品な人たちばかりなのでとても歌いやすい。







早速路上を開始するとすぐに人だかりができ、コンスタントにチップが入っていく。そしてやはり単価がデカい。


しばらく聞いてくれていた親切なおじさんが、この近くに有名なクリシュナの寺院か遺跡があり、その前にあるカラゴダカフェという店がムンバイのリッチピープルが集まる店だから路上にバッチリだぜ!!と教えてくれたけど、まぁ今日はこのままここでいこう。






日曜日ということでレストランが行列用の椅子を出す時間も早く、19時過ぎには店の前にたくさんの待ち客が溢れかえり出した。





こうなったらもうフィーバー。


絶え間なく人だかりができ、待ってるお客さんたちもみんなお金を入れに来てくれ、ものすごい盛り上がりになった。


お店の人たちも別に注意してくることもなく、むしろ友好的だ。

やりやすいことこの上ない。










そんな賑わう週末なので、おとといの金曜日よりも物売りの人たちがかなり多い。

風船売りの若い男の子たちがやってきてハーイ!と手を上げてきてハイタッチをする。


俺たちがただ歩いているだけなら彼らは風船を売ろうとしてくるが、路上をしている時に彼らは俺たちをカモとは見ない。


商売仲間として、握手をし、少し会話をする。









そしておととい会った花飾り売りの少女たちもいた。

笑顔で、明るくて、どこにでもいる賢そうな女の子たち。


バッグの中から折り鶴を出して渡すと、めちゃくちゃ喜んでそれを空中で動かして遊んでいる。

他の花飾り売りの少女たちにもあげると、みんなサンキュー!!と言ってまた仕事に戻っていった。























人に囲まれ続けた2時間半。

前は1日に5時間くらい歌っていたのに最近ではこのくらいやると疲れてきている。


インドさえ出ればこのクラクション地獄ともオサラバなので、静かな中でゆっくり歌うことができる。


ヨーロッパに戻るまでにまた体力つけて、長丁場も頑張っていかないとな。


今日のあがりは2486ルピー。4100円。














やっとマトモに稼げてひとまず金欠からも脱出でき、アンダリーの駅に戻ったらいつもの酒屋でビールを2本、そしていつものイスラム料理屋さんでシャワルマを買った。









毎回愛想の悪いおじさんも、さすがにこれだけ通っていたら俺たちのことを見てニコリと笑顔を作ってくれるようになった。









インドの噛みタバコ。

洗剤食べてるみたいな味がするらしい。

















宿に戻り、バケツシャワーを浴び、部屋でシャワルマとビール。

一口ごとに2人で悶絶しながら最高のご飯を食べた。









「いやー!思うけど、食の趣味と金銭感覚が合うのってすごく大事だと思う!!フミ君って節約するところはするけど使うところはどんどん使うやん。一緒だよね!!」




本当この2つってすごく大事。

価値観が違うのももちろん新鮮でいいことだけど、やっぱり同じことに感動できると何かと便利だ。


このシャワルマも、ビールも嫌いって言われたらそれはそれでいいけど、やっぱりちょっと寂しいもんな。





この調子で少しでもムンバイで稼いでドバイに向かうぞ!!


あー!!ビール美味しいーーーー!!!!














って、調子こいてるこの時の2人を廊下に立たせて、なめてんの?なに調子くれてんの?ってガン飛ばしたい。

そしてとりあえず校庭5周ねって言いたい。


ウンコ野郎めー……………





どうやってもなくならないiPhoneを開発してくれえええええええ!!!!









~~~~~~~~~~~~~~~



メルボルンのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!

オーストラリアのご旅行が素敵なものになりますよう願っております!

どうもありがとうございます!




どうかiPhoneの紛失には充分ご注意ください!!





特に電車で!!









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インドの最先端

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2016年5月7日(土曜日)
【インド】 ムンバイ






エアコン寒すぎる。

なんなのこの贅沢っぷり。



おとといまで暑くて死ぬとか言ってたのに、今は寒すぎて寝袋にくるまって寝てる。

エアコンの部屋とかありがたすぎるわ…………



ていうかムンバイってそんなに気温が暑くないからエアコン無しでも寝れるんだけどね……………



















さて、昨日路上をやりながら地元の人たちに聞き込み調査をしていたんだけど、やっぱりムンバイでのナイトスポットはバンドラウェストとのこと。


昨日歩き回って見つけられなかったんだけどなぁ…………



あとはバンドスタンドという海沿いがチャーチゲートみたいなビーチになっており、人の集まる場所。


その上にあるジュフビーチも人気のスポットとのこと。



あとはローワーパレルという駅の近くにムンバイを代表するオシャレスポットが何ヶ所かあるとのことだった。


今日はまずはローワーパレルから攻めてみることにしよう。



















道路の補修。

アスファルトは足で踏んで終わり。そりゃボコボコになるわ………












宿を出てアンダリーの駅に向かう途中に、シャワルマ屋さんを見つけたので懐かしくて入ってみた。

シャワルマとはイスラム圏の料理で、ケバブに似たラップの食べ物だ。


ムンバイはパキスタンが近いこともあってイスラム料理が多いのかな。




しかし店に入ると、まだ午前中なのでシャワルマはやってないと言われてしまった。

チキンティカなら出来るよという。




ぬー、シャワルマ食べたかったのになぁ…………と渋々チキンティカを注文したら、これがマジでビビるほど激ウマだった。









「う、うま!!なにこれうま!!!」



「ええ!!これうっま!!鶏肉の味付けが最高すぎる!!イスラム料理美味しすぎる!!」



「うま!!カンちゃん、これからトルコ行くやろ。トルコはケバブよりもミートパイが美味しいんだよ。そしてブルガリアに入ったら世界一美味いケバブが待ってる。バルカン半島のイスラム圏に行ったらチェパピっていう炭焼きのお肉料理があって、もうちょっと北上すればピザ祭り。」



「あああああ!!ヨーロッパ楽しみすぎて吐きそう!!!ていうかこのチキンティカ美味しすぎる!!」



美味しい肉料理をインドで食べられて大満足でお店を出た。





















アンダリーの駅から電車に乗ってローワーパレルにやってきた。

駅前はただの普通のインドのごちゃごちゃした町だ。食べ物やアクセサリーの屋台がところせましと並んで雑然としている。





しかしそのボロボロの通りの向こうにそびえるのはカッコいい高層ビルだ。


人々は経済の象徴であるビルの足元で蠢きながら暮らしている。










道を聞きながら15分ほど歩いて行くと、お目当だったフェニックスモールに到着した。

昨日話したルチちゃんが、ムンバイのイケてる人たちはみんなフェニックスモールに集まるし、かなりデカいモールだから中のどこかで路上できるはずよ!と言っていた。



モールの中で路上って………

できるわけねぇよな……………

アメリカではやってたけど……………



あの時は15分くらいは見逃してもらえたな。




まぁここはインド。現場を見てみないことには何もわからない。










というわけでスーパー厳重な荷物チェック、身体チェックゲートをくぐってモールの敷地に入った。


できるわけねぇし、こんな厳重なのに……………



































インドのラグジュアリーの全てがここに集結してるようなモールだった。


グッチやらジミーチュウとかあらゆる高級ブランド店がピカピカに輝きながら並び、レストランやカフェではスマホを持ったモデルみたいな人たちが楽しそうにお喋りしている。


あまりのきらびやかさにクラクラしてくる。


牛の横で、2日もてば上出来といった150円均一の服を売ってるオッちゃんたちは、このラグジュアリーな世界に来たことはあるんだろうか。


あまりの格差に驚くことしかできない。
























子供たちがアイスをなめながら走っている。綺麗な洋服を着て。


このアイスを舐められるかそうでないかで、子供の人生は天と地の差がある。


裕福な家庭に生まれた子供、路上の段ボールの上で生まれた子供、彼らはその違いなんてそんなに分からないだろう。

でもいつか大きくなり、お互いに存在の違いを感じるはず。





貧しい子供は、このあまりの不平等さをどう思うんだろう。


日本だったら、努力すればある程度のことは実現できる。
同和問題とかもあるけど、現代ならそれも努力次第で結構乗り越えられるものだと思う。


しかしこのインドではどうなんだろう。

あまりにも、生まれながらにして命の優劣がありすぎる。



路上の子供が、綺麗な服を着て、アイスを舐めながらスマホをいじれるようになるためには、どんな努力が必要なんだろう。
















予想通りモールの中で路上なんか出るはずもなく、そして期待していたワイファイもゲットできずにすごすごと退却。


うーん、宿にワイファイがないのでなんとかどこかにワイファイスポットを確保しないと困るんだけどなぁ。





駅に戻り、次にバンドラにやってきた。


昨日は発見できなかったけど、やはりこのムンバイの一番のナイトスポットはこのバンドラウェストだと昨日路上で会った人たちは言っていた。


いいポイントは一体どこにあるんだろう?あんまりアテもなく歩き回るとカンちゃんに申し訳ないんだよな。


ちゃんと下調べしてから動かないといけないんだけど。









そんな時に、バンドラの駅の近くにコーヒーデイというカフェを見つけた。

インドではよく見るチェーン店のファストコーヒー屋さんだ。






もしかして?と思ってワイファイを開いてみたら、なんとソッコーでフリーワイファイゲット。

しかもサックサク。めっちゃ早い!!





おお!!これはここしかない!!とお店に入るとエアコンガンガン。

ゆったりしたソファー席に座って美味しいカプチーノを飲みながら快適なワイファイ。


インドで贅沢すぎる!!!




ハンピのワイファイが遅すぎてこの数日間、作業がほとんど出来ていなかったので、カンちゃんと2人で没頭した。

ワイファイが早いのでめちゃはかどる!!




よーし、ムンバイで最高の作業場を見つけたぞ。





























夕方まで作業をしてから、いざバンドラの町へ繰り出した。

どこにクラブ街があるのかなーとウロチョロしまくっていると、なにやら雰囲気の違う通りを見つけた。


街路樹が多くて一見寂しい通りに見えるんだけど、その木々の間には大きなレストランが並んでいた。

さらにポツポツとバーやクラブもある。



ここかよ。結構駅から離れてたな。













このパリビレッジというエリア。

確かに飲み屋さんは多いんだけど、1本の通りだけでなく、その隣にもその隣にも飲み屋が分散しており、ここ!という場所がない。



しかも車の通りが多くてクラクション地獄な上に歩道がない。


路駐の嵐で道が塞がれており、とても路上ができる環境ではなかった。



今日は土曜日の夜。

まだ20時なのでこれからドンドン人が出てくるはず。
クラブがオープンするのは夜22時からだ。



きっとものすごいことになるはず。

でもやれる場所がない。ないもんはない。












現地のオシャレさんたちに大人気という雑貨屋さん。






















それからも周りをだいぶ歩き回ってみた。

昨日歩いたケンタッキー前の通りなんか、人で溢れかえってうだるような熱気に包まれていた。












女の子たちはみんなヘソ出しでダメージジーンズなんか履いたりして、夜用のセクシーなイケイケファッションで闊歩している。



物売りもかきいれどきで入り乱れ、一歩あるくといろんな人が声をかけてくる。


大騒ぎの渦。そんな人波にオートリキシャーがクラクションを鳴らしっぱなしで突っ込んでいき、物売りが叫び、やかましいことこと上ない。



確かにバンドラはナイトスポットだ。

でもここでは路上は無理だ…………







それに比べて昨日のチャーチゲートの場所はバッチリだった。

クラクションからは逃げられないけど、ある程度静かだし、歩道も広く、落ち着いたエリアなので歩いてる人たちもみんな上品だ。


明日はあっちでやろう。




「カンちゃん、お金あといくらある?」



「800ルピーくらいかなぁ。晩ご飯どうしようか。」



「そうだねー。ご飯を150ルピーくらいですまして………ビール飲みたいなぁ。」



「でもビールが150ルピーだったら、明日のお昼ご飯と電車賃とかがなくなっちゃうよ。」



「うーん……………」






嫌だなぁ。こんなお金の心配しないといけないの。


今はインドだから仕方ないけど、それでもカンちゃんとこんなちまちま明日のご飯代の心配をしてるのが情けない。


早く稼げる国でちゃんと稼いで、お金の心配をしないで旅できるように蓄えないと。



ドバイどうかなぁ……………




















というわけでアンダリーの駅に戻ってきて、朝も食べたイスラム料理のお店に行ってシャワルマを注文した。60ルピー。100円。


酒屋さんで120ルピー、200円のビールを1本だけ買って、宿に持って帰って食べた。




「ぐおおおおおお!!!なにこれ美味っ!!美味すぎる!!」



「え………うそ………これ美味しすぎるんですけど…………シャワルマやばい…………」





チキンがたっぷり入ったシャワルマとビールを、カンちゃんと2人でベッドの上で食べた。


マジで感動するほど美味しかった。




明日は頑張って稼いでカンちゃんに美味しいもの食べさせてあげるぞ。















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ムンバイではどこで歌えばいいのか

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2016年5月6日(金曜日)
【インド】 ムンバイ





バスは大都会の中に入っていく。



17時間の移動で、時計はすでに昼前の11時。


遠く川の向こうに、霞む高層ビル群が見えた。



ついにムンバイに着いたぞ。
インドの経済の中心地だ。

















バスは町の中に止まって俺とカンちゃんを吐き出した。





相変わらずここでもけたたましいクラクションが道路を埋め尽くしている。



バス停にはオートリキシャーのドライバーが待ち構えており、さっき俺たちが降りる前にバスの中に入ってきて、ウェラーユーゴー!!カモン!!とか言って荷物を運ぼうとしてきたくらいアグレッシブだ。


そんな客引きたちを振り切って町の中を歩くと、あまりの都会っぷりに驚いた。





立ち並ぶビルディング、オシャレなカフェ、サリーではなく洋服を着ている女の人たちを見るとものすごい違和感だ。

今まで回ってきた地域がいかに伝統的なインドだったのかを思い知らされた。


やはりムンバイはインドでもっとも欧米化が進んでいる町みたいだ。













バンドラの駅に着いてさらに驚いた。













チケット売り場にちゃんと行列が出来ており、割り込み戦争が繰り広げられていない。

みんなちゃんと整然と列を作っており、横入りされないために前の人と密着する必要もない。


しかもなんとプラットホームへの連絡橋にエスカレーターがついている!!!

すごすぎる!!!!







いやぁ、こんなことに驚いてる自分がすごいよなぁ…………

車椅子の人なんて絶対インドは旅行できないよな。















プラットホームが多すぎてどれがどこ行きなのかひとつも分からないんだけど、そこは大都市ムンバイ。

そこら辺の人に尋ねればみんなに流暢な英語で親切に教えてくれる。



これから俺たちが向かうのはアンダリーという駅。

そこに予約してあるゲストハウスがある。




「すみません、アンダリー駅へはどうやっていけばいいですか?」



「アンダリーかい?僕も今からそっち方面に行くから着いてきて。心配しないでいいからね。」




大都市らしい人波の混雑をかきわけ、兄さんについてプラットホームへ。

そしてやってきた電車に一緒に乗り込んだ。



電車もまた新しくて綺麗!!!













電車の中で、ここぞとばかりに兄さんに色んな質問をしまくった。




「そうだね、ムンバイで人が集まる場所はまずチャーチゲートだね。そこはビーチになっていてたくさんの人が歩く。同じビーチでバンドスタンドっていうところもあるよ。ジュフビーチも人が集まるし、バーとかレストランが多いナイトスポットはバンドラ地区だね。」




たまたま声をかけたお兄さんがそうだったのか、みんなそうなのか、本当に丁寧に町のことを教えてくれた。

時間にして15分ほど。


しかしこの15分の間に貴重な情報をたくさんゲットすることができた。

















やがてアンダリーの駅に着き、お兄さんにお礼を言って電車を降りた。

結構大きな駅で、人の波に乗って駅舎を出ると、目の前にとんでもないものが見えた。




「うおおおお!!マクドナルドがあるうううう!!!」



「マクドナルドだー!!」








駅前のマクドナルド。それだけで大騒ぎ。

その横にはカフェがあり、オシャレな洋服屋さんがあり、もうどっからどう見ても都会だった。


大きい荷物を抱えてキョロキョロして、自分たちがただのお上りさんにしか見えない。



ハンピとかゴカルナがインドの最先端のムンバイっ子たちからしたら、いかにど田舎なのかよくわかった。






そういえば牛がいない!!!

道を我が物顔で闊歩する牛の群れがいない!!!



あー牛ね、そういえば他の町にはいるよねクスリ、とかってムンバイっ子の余裕すら感じる!!


いやー、これもまた新しいインドの一面だなぁ……………




















というわけでアンダリーの駅から歩いて宿に向かったんだけど、住所通りのところに宿が一切ない。


まったく影も形もない。







ボロい住宅地の間を歩き回るがどこにもない。


あー、面白いなぁ、どうしてホームページの住所に建物がないのかなぁ、不思議だなぁ。やっぱりインドだなぁ。



チクショウ!!どこだよコノヤロウ!!!






「あー?キングハウス?その通りを右だよ。」



「いや、そっち行きましたけどなかったんですよ。」



「いやそこじゃなくて、そこの細い通りを右。」
















絶対わからん。

看板も何もない。

絶対にわからん。


ただの人の家の中。










婆さんたちが洗濯をしている横を恐る恐る入っていくと、1番奥に隠れ家感出しすぎで誰にも見つからない秘密の宿、キングハウスがあった。



あ、怪しすぎる………………


本当にこんなところにフリーワイファイがあるのか……?


でも予約サイトにはフリーワイファイって書いてたからなぁ。それで選んだようなもんだし。





「ワイファイのパスワード教えてください。」



「ノーワイファイ。」





でやがった。必殺、嘘&開き直り。


予約サイトにフリーワイファイ有りと旅行者が飛びつく決まり文句を書いといて実際客が来たら、え?ないよ?何言ってるの?通りにネットカフェあるからそこ行けば?って平然と言ってくる。



マジでひどい。

詐欺もいいとこ。



こんなんインドだから許されることだよ…………

普通こんなことやったら下手したら訴えられるよ。








もはや他の宿なんか探す気力ないので、仕方なくチェックイン。


水飲む?サービスだから!ってドヤ顔でペットボトルの水を渡してくるけど、封が切られているので注ぎ足した水。

すみません、いりません。




そしてシャワーはなく、バケツで水をかぶるパターン。

トイレはウンコまみれで世紀末状態。


お客さんがほとんどローカルのインド人なので汚し放題のゴミ撒き散らし放題。






すげーとこ来ちまったな…………と思うけど、エアコンがあるのが救いだ。


ズゴオオオオオオオ!!って轟音をたてるけど、ちゃんと冷たい風は出てくる。



これで1泊1人450円なんだから文句言ったらいけないな。























バケツシャワーを浴びて一息ついたら早速ギターを持って町に出かけた。


手持ちがかなりヤバいことになっているので、このムンバイで稼げなかったらマジで飯抜きだ。


なんとしても稼がないといけない。


そのためにさっき電車の中の兄さんに色々と教えてもらっている。









ウルトラ大都会のムンバイ。

人の集まるポイントはいくらでもあるはず。


その中からベストの路上ポイントを見つけ出すには日数が短いが、まぁなんとかなるだろう。





















まず電車に乗ってやってきたのはバンドラ駅。

このバンドラの西側、バンドラウェストが若者たちが集まるエリアだと聞いている。


あてはないけど、とにかく歩き回った。






















確かに若者向けの洋服屋さんや高級そうなブランド店、オシャレな雑貨屋さんなどがポツポツと点在してはいる。

でもそんなに人がいないし、ここがそうなのか?と疑わしくなる寂しさだ。


これがムンバイの全力なのか?


















結局1時間以上バンドラウェストを歩き回ったけどそれらしい路上ポイントは見つけられず、汗だくになって終了。


ハンピという灼熱地獄からやってきたのでムンバイの気候がめっちゃ穏やかに感じるんだけど、それでも35℃くらいだ。

すでに水とコーラを何本も飲んでいる。




後ろをついてきてくれているカンちゃんに申し訳ない。




「いいんだよー。っていうかお互いのやるべきことなんだから私に謝らないで!」




優しいカンちゃんに励まされながら、次の候補地に向かった。

























電車に乗って南にくだり、ムンバイのある半島の先っぽの方までやってきた。


チャーニーロードという駅で降り、線路を越えて歩いて行くと、ぱっと視界が開けてビーチが広がった。












かなり長い砂浜が弧を描いて続いており、その先には高層ビルのシルエットが見える。


さながらマンハッタンの摩天楼。



ゴミの落ちていない綺麗なウォークウェイがビーチ沿いにのびており、そこにたくさんの人たちが腰かけていた。




そして腰かけているほとんどがカップルだった。

インド人のイケてる若者カップルが肩を抱き、寄り添い、ほっぺにキスしたり、耳を噛んだりしてじゃれあっている。


マジで欧米風。



人前でそんなこと、はしたない!!みたいなインドの村で生活していたので、ムンバイの若者たちのオープンさに驚いてしまう。





さらにはジョギングしてる人までいる。

裕福の象徴、ジョギング。



カッコいいスポーツウェアを着て、ランニングシューズを履き、アイポッドかなんかで音楽を聴きながら走っている。


そんな中に犬の散歩組もいる。







痩せこけて病気で皮膚がただれて、ゴミをあさっている犬しか見たことのないこのインドで、血統書付きのビーグルやパグが歩いている。


インド人たちはだいたい野良犬を邪魔者扱いしかしないので、綺麗な飼い犬を可愛がっている様子が結構違和感がある。


ムンバイは本当に他のインドの町とは違った国のようだ。




夕日が摩天楼の向こうに沈んでいき、空が黄金色に染められるとカップルたちはさらに距離を縮めて抱き合っていた。































そんなビーチからチャーチゲートという電車の駅に続く道に、たくさんのバーやレストランが並ぶ通りがあった。



よし、やっと見つけたぞ。ここが路上スポットだ。


でも不思議なことにこの19時のディナータイムに人があまり歩いておらず、どのレストランもお客さんがほとんどいない。


おかしいなと思いながらも、ここがベストスポットだ。

レストランの前の歩道で早速ムンバイ最初の路上を開始。


















他の町みたいな爆発力がないのが最初の印象。

コルカタとか他の町だったらソッコーでものすごい数の人だかりができるのがインドの路上だけど、ここではみんな足を止めて歌を聴き、サッとお金を入れてウィンクなんかして去っていく。



みんなすごく上品だ。


歌ってる最中に真横まで近づいてきて、ぬぅっと楽譜を覗き込んでくるような下品な人はここにはいない。



おかげでチップを入れてくれる人の数は多くはないけど、ただ単価が高い。


おばさんが1人で200ルピー入れてくれた時には驚いた。320円だけど、インドではかなりの金額だ。



話しかけてくる人はみんな流暢な英語を喋り、着ている服も高そうなものばかり。

こうした人たちがインドの経済を支えてるんだろうな。

















そんな人たちのエリアなので、もちろん物乞いもいる。

いつものように俺の周りに集まってきて、じーっと演奏しているのを見てくる。


まだ小さな子供である彼らは、俺がコルカタで見てきたストリートチルドレンたちと同じ年恰好だった。




「音楽は好き?」



「イエース!」



「もし一緒に歌いたかったら教えるよ。」



「うーん……………いいかなー…………」




微妙な反応をする汚れた服を着た女の子。

やっぱりここでも子供たちはそこまで音楽に興味がない。



こういうこともあるだろうと、バッグの中にはリコーダーを入れてきていた。

チラッとバッグのほうを見る。






ここでこの子たちにリコーダーをあげるのは簡単だ。

きっと大喜びして笑顔になってくれるだろう。



しかしコルカタでのことがある。

あげたとしてもそれまでで、そこから練習をして一緒に演奏するところまではもっていけない。


ではいきなりあげるんじゃなくて、昼間の彼らの仕事時間以外に、彼らの住んでる場所にリコーダーを持って行って教えることはできないだろうかと考える。


しかし興味がないと言ってる子たちに無理やり教えるのも違うんじゃないかと躊躇してしまう。







それに彼女たちの手にはジャスミンの花飾りが握られていた。

インドの女の人たちが髪に飾る花だ。とてもいい匂いのする天然の香水だ。


俺も大好きで、何度もカンちゃんに買っている。



この子たちはこの子たちでちゃんと物を売ってそれを対価にして稼いでいる。

立派な商売だ。



音楽を教えるよりも、素直に彼女たちから花を買うことが1番の助けなんじゃないだろうかって思えてくる。



ウダウダ考えていたら女の子たちはキャッキャと笑いながら、また次のお客さんを探して歩いて行った。

















21時を過ぎてから目の前のお店のスタッフさんがなにやら店の前に椅子を並べ始めた。


なんだ?と思ったら、次第にお客さんが集まってきて、すぐに満席になってその表の椅子に座って行列を作った。


ムンバイではどうやらディナータイムが遅いらしく、21時過ぎからが賑わう時間帯のようだった。


そんな行列を作ってる人たちが目の前に大量にいる中で歌っていると、どんどんチップが入る。



そして言葉は違うけど、タミルで覚えたネンジュックルペイディドゥムはやはりウケた。

知らない言語でもインドの歌だということは分かってもらえるようだった。




















「ハーイ!!待った!?それじゃあ行きましょ!!」



21時半になってルチちゃんがやってきた。

1時間前に話しかけてきて、俺たちが旅してるということに興奮してすぐに仲良くなり、路上が終わったらご飯行きましょ!!ということになっていたのだ。



というわけで路上は2時間で終了。


あがりは1330ルピーと1ドル。計2300円。









生粋のムンバイっ子で、イケイケの23歳というルチちゃんは体のラインの出た洋服を着たオシャレさん。

お酒が大好きでクラブが大好きで、インド人ってあんまりお酒とか飲まないのかと思ったよと言うと、そんなのブルシットよ!!古臭いインドよ!!と言うようなイマドキな女の子だ。


俺が歌ってる間でもカンちゃんが相手をしてくれるのでかなり助かる。



















そんなルチちゃんが連れて行ってくれたのは、ビーチにあるローカルの屋台街だった。





海の家というか、ビーチに様々な軽食の屋台がひしめいており、暗い砂浜がこうこうとライトで照らし出されていた。


さっきの優雅なレストラン通りとは違い、ミドルクラスの人たちがワイワイと夜のビーチで時間を過ごしていた。

まるで夜祭の賑わいだ。




「私は結婚はしないわ。結婚は女性にはリスクが高いわよ。子供を作って家を買って生活に追われて。私はバリバリ働いていたいわ!」




かなり先進的な考えをもったルチちゃん。でもこれもまたインドの現実の一面なんだろうな。

カデルのところのような田舎の文化とは大きく違うんだろう。日本でもそうであるように。
























簡単なインディアンピザを食べ、それから波打ち際まで行って、ゴザレンタルのおじさんにゴザを敷いてもらって砂浜に座り、ルチちゃんといろんな話をした。


この弧を描くビーチの夜景は、クィーンズネックレスと言われていて、夜の闇に浮かび上がるネックレスのような光の連なりがとても綺麗だった。


潮風が気持ちいい。










すると、そこにまた花飾り売りの少女が近づいてきた。

その子は花を売るというよりも、お金を恵んでくれと言う切ない目をして俺たちの前から動かない。


ルチちゃんがムンバイの言葉で何かを言うと、少女はまたどこかへ歩いて行った。




「あの子たちはなにもしてないわ。フミはパフォーマンスをして稼いでる。お金がないからとか、お腹が空いたからというだけでは私はお金をげたくないわ。花を売るのはいい仕事だけどね。」



「そうだよね。俺、あんな子供たちのために日本から笛を持ってきたんだ。音楽をやって稼げばいいんじゃいかと思って。」



「フミ、ダメよ。彼らに笛をあげても捨てるか売るかで終わりよ。それよりも孤児院とか盲学校とかそういうところに寄付したほうがいいと思うわ。盲の子供は音楽の感覚が優れてるしね。」







きっと、どこの国でも人々は同じようなことを考えるはず。

この貧困や格差をどうすればいいのか。


どうしてもわからん。

なにが1番正しいことなんだろうな。












「あ!もうこんな時間だ!!帰らないと!!」



話し込んでいたらいつの間にか時間は24時前になっていた。

急いで駅に向かい、電車に乗り込む俺たちを最後まで見送ってくれたルチちゃん。



電車の中にはこの時間でもたくさんの人が乗っていた。

東京の最終電車のように。





ムンバイ、初日から濃いな。









~~~~~~~~~~~~~~~~~




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2016年5月5日(木曜日)
【インド】 ハンピ






朝起きてすぐに荷物を部屋から出した。

この宿のチェックアウトは9時と早い。



今日のムンバイ行きのバスは18時半だ。まだかなり時間がある。


それまで少し作業ができる。













大きな荷物は宿に置かせてもらって、村はずれにある丘の上の遺跡にやってきた。


石段があり、その先にギリシャの遺跡みたいな石柱の廃墟がある。


ここは人もほとんど来ないし、見晴らしがよくて風も吹くから涼しい。


町を見下ろすと、目の前に寺院へと繋がる一本道がのびており、かつての壮大な都市の形を想像することができた。


そんな滅びた町を見下ろしながらギターを弾いた。

















後ろでは、カンちゃんが買っていたブロックプリントの品物の写真撮影をしている。

この写真は販売用サイトにアップするための大事な写真だけど、カンちゃんは元ウェディングフォトグラファー。そのへんの技術はばっちりだ。


色々と角度や背景を変えながら試行錯誤して写真を撮っている。







いつもは灼熱のハンピだけど、まだ午前中の風は熱風にはなっておらず、汗をかかない程度の生ぬるいものだ。


こんなものすごい景色の中、丘の上の遺跡の廃墟でギターを弾けてることが嬉しくて、爪弾くコードも自然とそんなシチュエーションを反映した音になっていく。


寂しさや開放感が欲しくて、開放弦のコードを探して心のままに歌詞を乗せる。



今俺はどんな曲が作りたいんだろうな。


どんな曲を歌いたいんだろう。


















日差しが強くなってきてだんだん汗が流れてきたので、最後にちょっとだけこの壮大な遺跡をバックにしてのビデオを撮って丘を降りた。


とりあえず村のカフェに逃げ込んで冷たい飲み物を飲んでみるんだけど、エアコンなんてもちろんないのでカフェで座ってるだけで頭がぼんやりしてくる。


カンちゃんも赤い顔でしんどそうだ。


暑い国だとしても、すぐにエアコンの効いた建物に逃げ込めるんだったらいいけど、インドではマジで逃げ場所がない。


エアコンの効いてるところなんてあんまりなくて、食堂とかでもみんな汗だくでご飯を食べている。


どこにも涼しいところがないってこんなにもキツいことかと絶望的になってくる。











あああ!!もうダメだああああ!!!とカフェを飛び出し、次にやってきたのはいつものスダカフェ。

インド1冷たい飲み物を出してくれるこの店で頭が痛くなるほど冷たい水をガブ飲みした。


マジで1日で何リットル水分をとってるんだろう。
















今日のバスは夕方なのでそれまで時間がある。


あまりにも暑くて、とてもじゃないけど動き回る気になれなくてカフェで日記を書いたりしながら時間を潰していると、ゾロゾロと日本人のお客さんたちがやってきた。


このスダカフェの目の前には日本人宿があるので、いつもだいたい日本人のお客さんを見かけるんだけど、今日はまた一段と多かった。




茶髪にホットパンツをはいたイケイケのギャル、髭の生えた青年男子、ゴールデンウィークで1週間の旅行で来てるというサラリーマンのかたなど、10人以上が出たり入ったりしてる。

ハンピは日本人に大人気だなぁ。



みんな仲よさげに話してる横で人見知り全開の俺とカンちゃんは2人で聞き耳たてることしかできません。



なになにでさぁ~、なになになんだよねぇ~っていう東京弁を聞くとめっちゃ違和感を感じてしまう田舎者です。




















スダカフェの冷たいラッシーシェイクを2杯も飲んだおかげで体も冷えて元気が出てきた。

よし、そろそろ移動開始だ。


宿に荷物を取りに行き、頭上を猿が飛び交うハンピの村の中を歩いてバス停へ。



そこには毎回のように今にも発車しそうなバスが待ち構えており、急いで飛び乗った。


バスは巨石と廃墟の隙間を縫いながらゆっくりと走っていく。




ハンピ、いいとこだったな。

とにかく暑すぎたけど…………





















ホスペットの町に到着し、バスターミナルの近くにあるバス会社のオフィスの前にやってきた。

椅子が並んでおり、座っているとインド人旅行者がたくさん集まってきて、その中に欧米人の女の子たちもいた。


ニュージーランドから来てる子たちだった。

次はタジキスタンに行きたいって言っていた。

みんな荷物が少ないなぁ。


ドライヤー持ち歩いてる旅人って日本人以外でいるのかな。















30分ほど遅れて19時過ぎにやってきたバスに荷物を積み込んだ。

下の預け荷物。


インド人たちはみんな謎の巨大な袋とかをたくさん持って移動するので、一瞬でバスの荷台がパンパンになってしまう。


まだ何個も積み込み待ちの荷物がある上に、その横で棚を積もうとしてるオッさんがいる。



棚て…………どう考えても入らんやろ…………









ワーワー言いながら何度も出しては積んで、出しては積んでという不毛な時間を過ごし、やっとのことで荷物を入れ終えた。



そしてバスに乗り込むと、前回も乗ったスリーパーバスだ。

完全にフラットなシングルベッドになっており、カンちゃんとくっついて足を伸ばして横になれる。







あー、こいつはいいわーと思ったらベッドのところの電気が壊れててつかなかった。カーテンを閉めるので結構暗くなるから電気がつかないのはちょっと不便。


まぁインドのバスだからしょうがない。




するとバスのスタッフがやってきてこう言った。






「はい、あんたたちバッグ2つ積んだから40ルピーね。」






聞いてねぇ。



しかも金を要求されてるの俺たちとニュージーランド人の女の子たちだけ。


穀物袋とか棚とか積んでたインド人たちは何も言われていない。



もう…………外国人からむしるなぁ………





「なんで初めに有料って説明しないの?なんで終わってから言うの?ここの電気壊れててつきませんよ?なのにお金払わないといけないんですか?ライトがつきませんよ?壊れてますよね?」




おお……カンちゃん、結構言うね……………




「だって腹立つやーん。私たちにだけお金払えって言ってきてー。」




しぶしぶ40ルピー、70円を払うと、エアコン付きの涼しいバスはゆっくりと走り出した。

















死ぬほど暑い毎日なので、少々高くてもエアコンの中で移動できるなんて嬉しくてたまらない。


スリーパーの快適なベッドに横になり、涼しくてサラサラの肌でカンちゃんとくっつき、日記を書き、作業もはかどる。


ここ最近ずっと暑さで寝苦しく、熟睡できてなかったので、エアコンのおかげでウトウトしてきた。








目が覚めたらインド最後の町。ムンバイだ。









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ミャンマーの宿をアゴダでとってくださったかたがいました!!


最近たくさんの方がこのブログから宿をとってくださっており、本当に嬉しいです。



このブログから宿をとってもらえると、僕に何パーセントかのマージンが入ります。

ホステルとかだったら100円、200円の話だけど、いいホテル数泊分とかとってもらった時はかなりでかいです。


ブルジュハイファのスウィートとか入ったらヤベェことになる!!!




ブルジュハイファのスウィートはアゴダで予約なんかできんか。わからんけど。






もちろん、ホステルでもリッツカールトンでも同じように感謝しております。





ミャンマーはまだ行ったことないので羨ましいです!

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2016年5月4日(水曜日)
【インド】 ハンピ






海外を旅していて観光地に行ったとき、入場料がめっちゃ高くて諦めることってたまにある。


もちろん旅中なのでお金を節約しないといけないのもあるんだけど、せっかくここまで来たのに………って思いももちろんある。


ヨルダンのペトラ遺跡とかめっちゃ高かった。


入場料6000円て!!って思いながらも、せっかくあそこまで行って高くて諦めるのはやっぱりもったいない。


もう2度とそこまで行かないかもしれないし。



ここまで来て6000円ケチるのか………でも6000円もあったら宿に10泊くらい泊まれるし…………って思いと格闘しないといけない。





なんとか言い訳を自分に言い聞かせようとするけど、毎回やっぱり納得いかない。








うん、やっぱり行っとこう。

せっかくハンピに来たのに1800円をケチって遺跡に行かないのはもったいなさすぎる。




























遺跡に行く前にまずはいつものスダレストランにやってきた。

村の1番外れにある分かりくいレストランなんだけど、ここにいつも来るのはもちろん理由があるから。


誰が教えたか韓国料理メニューがたくさんあるからってわけではなく、ここの飲み物が素晴らしい。




水やコーラが激冷え。

マジで頭がキーンとくるくらい冷たい。


この灼熱の国なので出来るだけ冷たい水が飲みたいのに、インドではちゃんと冷えた水を見つけるのも難しい。冷蔵庫があんまり効いてない。

インド人はほとんど常温の水しか飲まないし。





この冷たい飲み物だけでも来る価値があるのに、ここにはさらに凍らせたペットボトルの水まである。


このインドで水を凍らせてるなんて、どんだけすごいことか。


おかげで外歩きをしていても、しばらくの間はキンキンの水を飲める。

外をずっと歩かないといけない遺跡巡りでは最高にありがたすぎる。





















凍ったペットボトルを持ったら、ハンピの村を抜けて遺跡エリアへと向かった。


ゴツゴツの岩場を歩き、雑草が生えて朽ちかけた石の建物跡をいくつも見ながら進んでいくと、15分ほどでおととい来て諦めたビタラ寺院に着いた。


すでに太陽はギラギラと照りつけており、倒れそうなほど暑い。









チケット売り場で1人500ルピー、800円のチケットを2枚購入した。


受け付けのおばさんは、手元にあったチケットではなく、横に置いてあった違う色のチケットを取って渡してくる。


インド人用と外国人用でチケットの値段が違うよう。



外国人用のチケットには250ルピーと書いており、インド人用のものには10ルピーと書いてある。






違いすぎだろ……………


しかも250ルピーって書いてるのに500ルピーだし…………………









外国人だから仕方ないかって思うしかないんどけど、こんな時に比べてしまうのは日本のシステム。


カデルが言ってたけど、日本では外国人観光客は、JRの乗り放題ツーリストパスがたったの15000円で買えるんだそうだ。


期間は忘れたけどかなり長い日数の間、新幹線でもなんでも好きなだけ乗れるんだそうだ。



15000円なんて新幹線1回で取り戻せるよ。



外国人観光客が地元の人より安く旅できる国なんて日本くらいじゃないかな。




















インド人観光客の数十倍のチケット代を払ったんだから、余すとこなく回らせてもらおう。


まずはビタラ寺院。


確かにこのハンピの遺跡群で最高傑作だと評されるだけあって、格式と品に満ちていた。





















敷地内にはいくつもの礼拝堂が規則的に配置されており、そのどれもが目を見張るような彫刻で美しく彩られている。


ヒンドゥーの神々をモチーフにしたものや、人々や動物など、様々な彫刻がまるで古代の壁画のように石に彫り込まれている。


とても神秘的で、当時の人々の想いがこびりついているようだ。




















寺院の内部には秘密の部屋みたいなところもある。


















これは確かに一見の価値ありだな。


この見渡す限りの奇石地帯の中にこんなにも美しい石の彫刻があることが、同じ液体でも水と油のように混じり合わない不思議さを放っていた。



500ルピーのチケットはこのビタラ寺院を含む3ヶ所の有料ポイントの共通券になっているので、早速次の場所に向かった。
























村から南に結構離れたところにあるもうひとつのメインポイントは、かなり広大な敷地だった。





ここに都があったんだろうなと思える遺跡の跡が地面に広がっており、階段井戸や用水路など、人の生活の跡が残っている。






















クッパ城もある。















こうした町の構造が残る遺跡は、700年も昔のインドの人々の姿や人間性を想像させてくれるものでたまらなくワクワクしてくる。

1日中でものんびりと見て回ってられる。





しかし………………








これは無理だ……………マジで死ぬほど暑い…………

41℃の中を直射日光を浴びながら何時間も歩き回るなんて、そこそこの自殺行為だ。





まだたった3時間だけど太陽の光で体力を奪われてしまって、すぐにバテバテになってしまう。

へたり込んでしまいたいんだけど日陰じゃないと死んでしまうので、なんとか木陰を渡り歩きながらめぼしいところだけを回った。


遺跡は大好きだけど、この暑さにはかなわんわ…………





















かつてこの辺りでは象は戦車として使われていたそうで、その大切な兵器である象を格納する象舎なるものがあった。

横一列に並んだ象サイズの穴の空いた建物が、とても綺麗な保存状態で残っている。






部屋の中に入っていくと、広々とした室内になっていた。


この中に象が入れられていたのかと思うとなんだか不思議な感覚だ。

500年前の遺跡なのに、現代でも普通に使っていそうに思える。


インドはいい意味で古いやり方をそのまま伝えている。







「いえーい!俺たちの写真を撮ってくれよ!!」




中で涼んでいると、外で作業をしていたインド人の若者たちがワラワラ集まってきた。

なんでインド人は写真を撮ってくれと言ってくるんだろう?

それが自分のものになるわけでもないのに。




道を歩いているだけで、僕の写真撮ってよ!といきなり声をかけてくるなんて普通だ。


写真に自分を残すことがなにか特別な意味合いでもあるんだろうか?とすら思えてくる。









若者たちにカメラを向けると思いっきりポーズをキメて最高の1枚を俺たちに提供しようとしてくる。

インド人はいつも写真を撮る時に、人生最高の1枚を残そうという意気込みで臨んでくる。




農業ボーイズ。

















目当てだった象舎を見たらもう限界だ。

これ以上太陽の下にいたら死んでしまう。


オートリキシャーを捕まえて村に戻って、すぐに宿で水シャワーを浴びた。



でも水は出ない。

水が太陽で温められてソーラー給湯になってる。


無駄にお湯しか出ない。



それでも濡れたままファンの下に行けば多少体は冷える。














ハンピは何よりもこの巨大な岩が散らばる地形が見所だと思うけど、そんな異様な地形の中に数百年前の遺跡が朽ちながら散らばっている様子は、なんとも対照的でいて見事に融合してる。

インドの新しい一面がここにある。

チケット代は高いけど、これはやはり行くべきだ。






ひとつだけアドバイスするとしたら、絶対に5月6月に行っちゃいけないってこと……………


体弱い人ならマジで死にます……………











その暑さのおかげで食欲もあんまりわかない。

今夜もゴビライスで晩ご飯にしたんだけど、お腹が空かないのでカンちゃんと1つを分け合った。

50ルピー。晩ご飯、1人40円。


よし、もうこれでハンピに思い残すことはないぞ。







完璧に満足してしまうんじゃなくて、またそこに戻る理由を残しといたほうがいいってカンちゃんは言うけど、やっぱりせっかく来たんだから満足して帰りたいのが人情。


ハンピ満足!!


明日はインド最後の町に移動だ。









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俺たちこんなに苦労してるのに………

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2016年5月3日(火曜日)
【インド】 ハンピ






ハンピの次はついに3ヶ月滞在したインド最後の町、ムンバイに移動する。


そして4日滞在したあとに飛行機に乗ってドバイだ。





ムンバイはインド最大の都市。

インターナショナルな感覚を持った人たちが多いだろうし、お金持ちが集まるエリアも必ずあるはず。



少し調べたところ、バンドラという地域にバーやクラブが固まっており、ムンバイっ子たちの夜の盛り場になってるそうだ。


ここで路上をやってみるつもり。


ムンバイにかなり期待している今、稼げなかったら手持ちが相当ヤバいことになる。



今日はムンバイでの宿、そしてハンピからムンバイへの足を確保するための1日になった。






















まずはハンピからムンバイへの移動手段を決めてしまおう。


今いるハンピはツーリストタウンだ。

ここからムンバイに行く観光客はかなりいるはずなので、しっかりしたルートが存在するはず。


というわけでハンピの村の中にいくつもあるトラベルエージェンシーを回って情報収集からスタート。




「ムンバイへのバスの値段はいくらですか?」



「1400ルピーだよー。スリーパーACで。」



「エアコンなしだといくらですか?」



「ここからムンバイ行きのバスでエアコンなしのバスはないんだよ。座席が倒れるだけのセミスリーパーなら1300だよ。」





んんん………結構高い。2000円以上か。


高くても1500円くらいかなと思ってたんだけどアテが外れてしまった。



しかしあのベッド型のスリーパーでエアコン付きなら相当快適だ。



移動時間はバス会社によるけど、だいたい15時間くらい。






カンちゃんと相談した結果、ハンピは観光客値段で高く設定されてる可能性があるので、近くの都会であるホスペットまで行ってトラベルエージェンシーで予約すればもっと安いかもしれないということで、市バスに乗って行ってみることにした。


























ハンピからホスペットまでは20分、32ルピー。50円で行くことができる。


まぁまぁ都会であるホスペットに着いたら、とにかく目についたトラベルエージェンシーに飛び込みまくって値段を聞いて回った。


予想通りハンピよりは安くなったものの、どこもだいたい1300ルピーが限界だ。ハンピで予約するのと100ルピーしか違わない。












なんとか安いところはないかと歩き回った。


今日も気温は40℃を超えており、暑くてマジでめまいがしてくる。


なるべく日陰を歩き、日なたに出るときは覚悟すらいる。


拷問みたいな陽射しに焼かれながら、ふらふらと歩いて回った。











こんな苦労をしてるとふと思う。


俺たちがこうやって異国の地で、体温よりもはるかに高い気温の中で熱中症になりかけながらバスの値段を一軒一軒調べて回り、やっとのことで1番最安のバス会社を見つけたとする。


そしてそれをブログに書く。



そしたらそのブログを見たバッグパッカーたちは、今後こんな灼熱の気温の中をアホみたいにさまよい歩くことなく一直線にそのトラベルエージェンシーに向かい、あっさりと最安のチケットを手に入れることができる。



俺たちはこんなに苦労したのにズルい……………



って一瞬思う。













でもだ、そんな俺もネットで宿の情報や移動手段を毎日のように調べている。

先人たちが残してくれた情報がなかったら、これまでどれほど苦労してるかわからない。





ということは今俺とカンちゃんが茹でダコみたいに顔を赤くしてバスを探し回っている行為は、そうした先人たちへの恩返しみたいなもんだ。


これでこれからの旅人が少しでも無駄な苦労を省いてくれ、そしてまたさらに新しい情報を次の旅人に繋いでくれる。


そうやって俺たちバッグパッカーたちはこれからも旅を続けていける。




自分の力のみで旅してるなんて絶対に思っちゃいけないよな。
















結局、ガバメントバスターミナルの目の前にある小さなトラベルエージェンシーで1220ルピーで手を打った。1950円。


エアコン付きのスリーパーで17時間の移動。


もうひとつ1100ルピーというバス会社もあったんだけど、トラベルエージェンシーのお兄さんが、ここはかなり質の悪いバスだから絶対オススメしないよと言ったのでやめといた。

時間が遅れまくったり、よく故障して止まったりするんだそうだ。


バスの出発はこのオフィスの前から。







というわけでマトメとしては、大人しくハンピの村にあるトラベルエージェンシーで、ハンピ出発のバスを1400ルピーで予約したほうがいいです。

荷物持って移動する手間を考えたら。




















さて、汗だくになってハンピに帰ってきたら、次はムンバイでの宿の確保だ。


ムンバイは他のインドの町とは違って宿がめちゃ高いというのはよく聞く話。




カンちゃんがホステルワールドで調べてくれていたんだけど、どこも1部屋2000円以上する。

だいたい1部屋500~600円で泊まれるインドでは凹むほど高い。



ムンバイでは4泊する予定なのでなんとか少しでも安くしたいところなんだけど、ネットで調べても安宿の情報がほとんどないので、ムンバイはこんなもんなのかなぁと諦めかけていた。







しかし、そこは仕事のできるカンちゃん。


なんとエアコン付きのダブルルームを900円で見つけてしまった。




「嘘やろ!!エアコン付きでその値段とか信じられん!!」



「これ本当なのかな………安すぎだよね…………」




でも他にも調べてみると、ドミトリーだったら400円とかって安宿もあるみたいだ。




そんなバッグパッカーが大喜びする素敵な情報満載のホテル予約サイトは……………







アゴダです( ^ω^ )



このブログの1番下にリンクを貼ってますので、もしよかったらそこからホテルの予約してくれると嬉しいです!

アフィリエイトが発生して僕らの旅の助けになります!!











というわけでムンバイでの宿代を4000円以上節約することに成功。


ついでに次の国であるドバイの宿情報やらなんやらかんやらを調べまくり、これで当分は先のことを心配しなくても良さそうだ。


先人たちの残してくれた情報に本当に感謝。


その中でもふたりでふらりさんのサイトがよく検索の1番上に出てくるので、いつも勝手に親近感をもって読ませていただいてます。







あとは先々で俺がどれだけ路上で稼げるかだな…………………



今は俺1人じゃない。稼げなかったらカンちゃんにもご飯を食べさせてあげられない。


手持ちは2人合わせて残り4万くらいだ。



マジで頑張らないとな。



















ネットでやるべきことをやったら、今密かにカンちゃんと2人で覚えようとしてる曲をギターを弾きながら練習した。


路上は基本俺1人だけど、カンちゃんと一緒にやれたら俺も嬉しいし、お客さんにとっても新鮮でいいはず。

カンちゃんにとっても楽しいだろうし。




カンちゃんは子供の頃にピアノを習っていたので譜面も読めるし、ハモりもすぐにできる。

俺なんかよりよほど音楽的基礎がしっかりしてるので、2人で歌うのもすぐにできるはず。


素敵なコンビネーションができたらいいな。





















色々と終わらせたら、最後に晩ご飯に出かけた。

ハンピは2回目のカンちゃん。なにやらめちゃくちゃオススメのご飯があるとのことで、そこに食べに行ってみた。








やってきたのはバス乗り場の目の前にある小さなボロボロの屋台だった。


カンちゃんがどローカルのご飯が好きなのは知ってるけど、こんな屋台のご飯が激推しするほど美味しいのか?




「これ本当美味しいからー、私は大好きなの!」



「えー、こんなボロボロの屋台、俺あんまり好きじゃないんだよなぁ……またお腹壊してカンちゃんにゲリ人間って思われたくないからなぁ……………ホラ、こんな銀皿に乗ったどこにでもある焼き飯のどこか美味しいんだよ。ああ、爛漫で胸肉とモモ肉のミックスのチキン南蛮食べたいなぁ。宮崎市の一番街アーケードを抜けて50メートルほど行った右側にひっそりと佇む老舗洋食屋さんの爛漫のチキン南蛮が食べたいなぁってウメエエエエエエ!!!!なにこれ!!美味っ!!!」



「でしょー!よかったー。」











見た目はただの焼き飯。

でも中にゴロゴロと唐揚げみたいなのが入っている。

日本人好みの甘辛い味付けでご飯がススム!!





しかしハンピはヒンドゥーの聖地なので全てのお店がベジタリアン。

この唐揚げみたいなものは、なんとカリフラワーらしい。


カリフラワーを揚げたものをいろんなスパイスで炒めて濃厚なオカズにしている。



その名もゴビライス。

パクチーもたくさん入っており、濃厚さと爽やかさが相まってすごく美味しい。

こりゃパクチー好きなカンちゃんにはたまらないだろうなぁ。




この味付けが日本人にバカウケらしく、ハンピに来た日本人はほぼ全員このゴビライスを食べるんだそうだ。





いやー、ハンピ満喫してる。

物価も安いし、こりゃ長居したくなるわ。










さて、明日はやっぱり気になっていたアレに行こう。


ムンバイでの宿代を節約できたことだしね!












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